雇用者側にもダメージが
喜びや不満の声だけでなく、“時給アップによる影響”を心配する人もいます。「時給が上がる分、ノルマや管理がより厳しくなりそう」「小さいお店とか会社だと、最低賃金の引き上げは苦しいよね。倒産とか閉店が増えて、働く所がどんどん無くならないか心配」「国に納めるお金も多くなるだろうし、結局生活は楽にならないんじゃない?」など不安の声は尽きません。
雇用者側は“最低賃金の引き上げ”に対して、実際どのように感じているのでしょうか?「高時給だと利益が出せないので、自分1人で仕事ができるシステムに切り替えていこうと思います」「業績や売上が急に上がる訳じゃないから、負担だけ増えていって大変…」「根本的な景気自体が変わらないと、このままでは誰も雇えなくなる」という声が上がっていました。
しかし“人手不足”も問題になっているようで、「賃金アップよりも労働者がいない方が深刻」「給料を上げてもいいから人手を増やしたい!」といった人たちが。厚生労働省が以前公開した「新規求人数と賃金の推移」によると、新規求人数は2012年以降増加傾向にあることがわかりました。それに伴い、賃金も上昇傾向で推移。最低賃金引き上げの背景には、人手不足問題も大きく関係しているのかもしれません。