お互いに収入があると、あやふやになりがちなのが「お小遣い」。自分がいくら使っているのかがわからない、という人も多いようで…とはいっても、大人のお小遣いの考え方はなかなか難しい! 夫婦ともに公平でどちらからも文句が出ず、家計費や貯蓄を圧迫しない方法をお教えします!
お話をうかがったのは 前野 彩(まえのあや)さん
FPオフィスwill代表。CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。個人の家計相談を中心にテレビや講演等、全国にて幅広く活躍ズボラで節約嫌い、家計簿嫌いを自認する本人が考案した、合理的で効果バツグンの家計管理が大好評。「本気で家計を変えたいあなたへ<第3版>」(日本経済新聞出版社)他、著書も多数。http://www.fp-will.jp/
「毎月の定額」はどう決めるのがいい?
「お小遣い」って、子どもならまだしも、いっぱしに働いている大人にはちょっと…と抵抗を感じる人もいるようですが、名前はどうあれ、ここでは「自由に使っていいお金=お小遣い」と定義づけしていきます。この「お小遣い」をしっかりと管理することは絶対必要なこと。 「額を決めず、なんとなく使っているのがいちばんダメ。定額制を導入しましょう」と前野さん。毎月大金を使うわけではないし、「たいして使っていないからいいじゃん」という声が聞こえてきそうですが「限度額」がわかっていなければ、その中におさめようという意識も工夫も生まれません。 「日々使うのはコンビニコーヒーの1杯100円と少額でも、1年間だと数万円の出費に。こうした〝ちょっとした金額〟を積み重ねていくと驚きの額になってしまいます」。 これらをすべて我慢するのがいいわけではありませんが、限度額が決まっていれば「買わなくてもいいもの」を気軽に買ってしまうことは防げます。 では、適正額はどんなふうに算出すればいいのでしょうか。「一度、お小遣いとして使ったお金を、簡単でいいから記録してみましょう。それで目安がわかります」。 レシートをとっておいたりスマホに記録したりするなど、どんな方法でもいいので1か月だけ頑張って、ひと月の「お小遣い」の出費を記録してみるのです。あまり無理すると破綻するので、最初はその金額に近い額からスタートし、家計費のバランスを見て調整してくのがいいでしょう。