
子供の「赤ちゃん返り」は千差万別
赤ちゃん返りは、子供によって異なります。発熱や嘔吐など自家中毒のような症状を引き起こしてしまうケースもあれば、赤ちゃんをたたいたりつねったりしてしまうケースもあります。怒りっぽく反抗的になる、過度に甘えるなど症状は十人十色です。期間も1カ月程度で収まこともあれば1年以上続くこともあり、千差万別なのです。 ちなみにネットで「赤ちゃん返り」で検索すると、たくさんのママたちの経験談を見つけることができます。中には「うちの子とまったく同じパターン!」と思うほど似ている体験談もあるでしょう。 ただし、赤ちゃん返りの症状が同じだからといって、「対処法」も同じとは限りません。表面的な赤ちゃん返りの共通点だけを頼りにその家庭の対処法を真似しても、うまくいかないことも多いでしょう。 なぜなら、赤ちゃん返りとは、その子の「心」の問題なのです。ケガや病気と異なり「特効薬」はありません。まずは上の子としっかり向き合うことで「ベストな対処法」を見つけていくことが大切です。赤ちゃん返りは、「嫉妬心」のあらわれ
ベストな対処法を見つけるためには、赤ちゃん返りの原因となる、「ストレスの元」を理解することが重要です。自分自身の子どものころのことを思い出してみると、思い当たることもあるのではないでしょうか。 大好きなお母さん、自分だけのお母さんが、弟か妹が生まれてからは赤ちゃんの世話ばかりして、自分と遊んでくれなくなってしまった。「お姉ちゃんになったんだからがまんして」と周囲からも言われ、寂しい思いをした、などといった思い出に心当たりがある方も多いはず。 また、仲良しのお友だちが、違う友だちと仲良くしているのを見て、友だちを取られてしまったような気持ちになったこともあるのではないでしょうか。そうした時に自然と湧き上がってくるのが、「嫉妬」です。人は、嫉妬から泣いたり、わめいたり、時には体調を崩したり、物にあたったりしてしまうのです。 かのシェイクスピアも「人間の心には、緑色の目をした『嫉妬』という悪魔が住んでいる」と書いたほど、大人であっても「嫉妬心」をうまくコントロールするのは至難の業です。 大人でもそうなのですから、まだ幼い子供にとって、激しい感情を抑えるのはどれほど困難かは想像に難くないでしょう。生後まもない赤ちゃんの世話をしながら、上の子が赤ちゃん返りになってしまうと、イライラが爆発しそうになるでしょうが、上の子の気持ちにできるだけ少し寄り添ってあげたいものです。上の子と二人だけの時間を持つことの価値
赤ちゃん返りの症状は様々と先に述べましたが、すべてに共通して言えることは「ママのと一緒にいたい、ママの愛に包まれたい」という気持ちが根本にあることです。そこで、大切なのは、「上の子と二人だけで過ごす時間を持つこと」です。この対処法をおすすめする理由は、この対処法が上の子にとってだけでなく、実はママにとっても有益だからです。 上の子と遊んであげたくても、赤ちゃんの世話に追われてしまい、ママの中にも「上の子に対する罪悪感」が溜まってしまいがちです。可能であれば、短時間でも赤ちゃんを家族に預けて上の子と二人で出掛けるなどして、ゆっくり過ごす時間を持ってみてはいかがでしょうか。 上の子のかわいらしさを再確認したり、本音を聞いたりすることで、ママの気持ちも随分軽くなるはずです。この対処法は、多くのママが高い効果を感じているようなので、試してみる価値はあるでしょう。
