■ブラック企業に対して法的な対処を行う

ブラック企業と戦う場合や退職後に未払いの賃金を請求する場合など、法的な対処が必要になります。 特に未払いとなっている残業代等は、請求可能になるのは過去2年分までとなっています。というのも、残業代の請求権には時効があるからなのです。 さらに残業代の請求を行うには、残業を行ったことを証明する証拠が必要となります。 残業代の請求に関しては、退職時に請求してもうまく丸め込まれてしまうことも多く、事前に弁護士と相談して、しっかり対処の方法を考えておくことが必要です。 タイムカードなどがある場合はそれが証拠となりますが、サービス残業を強制している場合などは終業時刻に打刻させるといったケースもあります。 なので、メールの送受信やパソコンへのログインの記録が残業の証拠となります。また、給与明細等や雇用契約書も証拠となります。 在職時であればある程度証拠集めもできるのですが、退職後となると難しくなります。 そういった場合は、弁護士経由でそれらの証拠を開示させるということも可能になります。 請求に関しては口頭でも可能ですが、より確実にするためには内容証明付きの郵便がよさそうです。請求したことが届いたことはもちろん、内容についても証明できるからです。 証拠がしっかりと集まっているのであれば、労働基準監督署に対して申告をするという法もあります。 労働基準監督署は企業が、労働基準法を遵守しているかどうかを監視している機関ですから、通報があれば調査を行います。 その結果として企業に対して指導や是正勧告を行うのですが、強制力はないということは覚えておきましょう。 その場合、労働審判の申し立てを行うことも考えておきましょう。一般的な裁判よりも簡潔で結論も早いのが特徴です。 労働審判で納得がいかない場合は、訴訟を起こして裁判で争うということになります。


■まとめ

ブラック企業の場合、従業員に対してさまざまな違法な扱いを行ってきます。それらの違法行為は法的に対処することが可能です。泣き寝入りをする前に、しっかりと証拠集めをして法的対処を行いましょう。 一番良いのはブラック企業に就職しないことですが、もしブラック企業に就職してしまった場合は、いろいろな対処方法があることを覚えておきましょう。