公益財団法人1more Baby応援団が、「夫婦の出産意識調査2019」を実施。既婚者2961名と不妊治療を検討・経験したことがある1021名が、出産についてどのような意識をもっているかが判明しました。
「日本は子どもを産み・育てにくい」と回答する人が約7割!
まず全回答者に、「日本は『子どもを産みやすい』国に近づいていると思いますか?」と質問。実感として「あてはまらない」「どちらかといえばあてはまらない」と答えた人の合計は67.8%でした。昨年の同調査と比較したところ、「あてはまらない」の合計は4.9ポイント減少(昨年:72.7%)。しかし全体で約7割と依然高い割合を維持しています。
また「日本は『子どもを育てやすい』国に近づいていると思いますか?」と聞くと、「育てやすい国に近づいていない」と答えた人の合計は67.4%でした。
原因として挙がった意見のトップ3は、「社会制度が整っていない」(76.6%)、「保育・学校にかかるお金が高い」(68.8%)、「給与が低い(または上がる見込みがない)」(65.8%)という結果に。出産・子育てをしにくい社会環境に対して、改善を期待している人は多いようです。
続いて「2人目の壁は存在すると思いますか?」と尋ねました。「存在すると思う」と答えた人は全体の73.5%で、調査開始以来7年連続で7割以上をキープ。慢性的な社会課題であることが明らかになりました。「2人目の壁」を感じる理由の上位は、「経済的な理由」が82.0%で第1位。次いで「第1子の子育てで手一杯」(48.6%)、「年齢的な理由」(44.5%)という意見が上がり、社会問題である「経済的負担」「子育て環境」「晩婚化」の影響を伺わせます。
また働く女性と専業主婦の声を比べてみると、働く女性は「仕事上の理由」(53.6%)、専業主婦は「第1子の子育てで手一杯」(55.2%)と上位の答えに違いが。両者とも第1位は「経済的な理由」ですが、ママの就業状況によって課題が異なることがわかりました。