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親としては何歳になっても子どもが心配ですが、いつかは自立して一人立ちしてもらいたいもの。親は何歳くらいまで子どもの人生に口出しをするべきなのか、ネット上では数多くの意見が寄せられていました。

子どもの人生に口出ししていいのは何歳まで?


最近ネット上では、「子どもの人生に口出ししていいのはいつまで?」という母親のお悩みが話題に。彼女は現在中学生の娘を育てているのですが、高校卒業までは進路や交友関係に口出しするつもりのようです。

 

世の保護者たちは、子どもが何歳になるまで口出ししているのでしょうか。まず目につくのは、相談を持ち掛けた母親と同じ「高校卒業まで」という意見。「大学の学費は出すけど、高校を卒業したらある程度自立してほしい」「高校卒業したら大人って認識。進学するのも就職するのも自由」「人様に迷惑かけたり法から外れない限りは基本口出ししない」といった声が寄せられていました。

 

一方で「社会人だろうとある程度の支援は必要」と主張する保護者も。子育てに関して、「就職しても最初のうちはまだまだ未熟だし、親のアドバイスは必要でしょ」「たとえ社会人になっても、結婚とか子育てには口を出しちゃうかも」「新社会人なんてまだまだ子ども。就職して1年間はしっかりサポートしてあげたい」という方針の親も少なくありません。

 

その他「基本的に口は出さないけど、何歳になっても助けを求められたら助言する」「冠婚葬祭のマナーについては口出しするかな」「高校に進学した頃からある程度は放任してた」「進路や就職には口を出すけど、交友関係とかには干渉しないようにしてる」といった意見も。“子どもにどれだけ口出しするか”は、各家庭によって様々な基準があるようです。

子育てから“卒業”できないイマドキの親子事情


親としては「子どもに自立してもらいたい!」と思うものですが、その反面でいつまでも“子離れ”ができず悩む保護者も。以前放送された『クローズアップ現代+』(NHK)でも、“卒親”ができないイマドキの親子事情が取り上げられていました。

 

例えば番組の取材を受けた就職活動中の大学生は、正社員の内定を親のアドバイスで辞退。子どもの就職活動に関わる保護者が急増中で、それに伴い人材会社も「親御さんに話してみてね」と促すようにしているそうです。

 

また保護者たちが集まって子どもの結婚相手を探す「親婚活」も広まっているのだとか。“卒親”ができない保護者たちの増加を、中央大学の教授・山田昌弘さんは「子どもから必要とされたい、必要とされ続けたいという気持ちがすごく強いですね。それが親以上の生活をしてほしいっていうプレッシャーと相まって、なかなか卒業ができなくなっている状況」と分析していました。

“一人暮らし”は何歳から?


子どもの“自立”に関する問題といえば、「子どもは何歳になったら一人暮らしをさせるべき?」というお悩みも多く見かけます。こちらも各家庭によって様々な意見があり、「18歳になったら一人暮らしをしてもらいたい」「経済的に自立するまでは、実家暮らしでもいいと思う」「大学卒業したら強引にでも家を追い出す。その方が子どものため」といった声が寄せられていました。

 

ちなみに学生寮などを運営する「株式会社共立メンテナンス」は、大学進学で子どもが一人暮らしを始める親を対象にアンケートを実施。「お子さんの一人暮らしに賛成ですか?」という質問に、約25%もの親が“反対”と回答していました。

 

子どもは何歳まで“子ども”なのか。人によって認識はそれぞれのようですが、あまりに過干渉だと子どもが自立できない原因になってしまうかもしれません。

 

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文/河井奈津