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いじめが問題となっていますが、親は子どもや先生の話を聞いて、どのような学校生活を送っているか想像ありません。楽しい学校生活を過ごせているなら良いですが、もし自分の子どもが学校でいじめられているとしたら、放ってはおけませんよね。そこで今回はどうしていじめが起きてしまうのか、また、いじめを受けたときはどのようなサインを発するのかなどをご紹介します。

■年々増加している子どものいじめ

毎年のようにいじめによる問題がニュースで流れ、いじめは絶対にいけないという兆候が強くなっているにも関わらず、いじめの件数は年々増加傾向にあります。 2016年度に文部科学省が調査した結果では、前年度より9万8676件増加しており、学校全体で32万3808件のいじめがあることが分かりました。この数字は過去最多となっており、特に小学校でのいじめの件数が急増しています。 学校別では小学校で23万7921件、中学校で7万1309件、高校で1万2874件、特別支援学校で1704件となっており、小学校のいじめの多さが目立ちます。 いじめが発見されたきっかけは、アンケートなどによるものが51.6パーセントともっとも多く、本人からの訴えが18.1パーセント、学級担任が発見したものが11.6パーセントとなっています。 いじめ調査が始まってから減少するどころか増加の一途をたどるのは、一体どのようなことが原因なのでしょう。いじめが起きる原因について探ってみました。

■なぜいじめが起きてしまうのか

子どもは人との関わりが未熟なため、少しでも異なる人を見ると否定してしまいがちです。学校という閉鎖的な空間では異なるものを排除しようという心理が働き、自分と違う行動をする友だちをいじめるようになるそうです。 また、学校ではリーダー格の子どもが存在し、他の子どもがそれほど気にしていなくても、いじめを強要することがあります。最初は嫌々であっても、逆らえば自分がやられるという心理から、いじめ側に回ることもあります。 中には面白半分でいじめをする子どももいます。特に小さな子どもの場合、加減が分からないため、相手が本気でいやがっていても気づかずに、そのまま続けていじめへと発展することもあります。 自分にイヤなことがあったときに、ストレス解消としていじめが起きることもあります。先生に叱られた、告げ口されたなど、いろいろな原因からいじめが発生します。 いじめをする子どもの中には、自分が家庭で暴力を受けている場合もあるようです。自分が家でやられていることを、学校でそのまま行ってしまうので、いじめが発生します。 いじめが起きてしまう原因の中でもっともたちが悪いのが、傍観者です。自分はいじめに参加していないから加害者ではないと思うようですが、先生や大人に伝えないことは良くないことだと理解しています。 「もし先生に告げ口すれば次は自分がやられてしまうかも」「面倒なことには関わりたくない」と思い、見て見ぬフリをしていますが、そのこと自体がいじめに加担していることに気づいていません。