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■石川県の治部煮

石川県金沢市で古くから親しまれている郷土料理が治部煮です。加賀を代表する郷土料理で、料亭などに行くと必ずといっていいほど、コースに含まれている一品です。


治部椀という治部煮の専用の器で供される料理で、カモ肉や鳥肉に小麦粉をまぶし、季節の野菜とすだれ麩を入れ、醤油と酒、砂糖で煮込んだ椀物です。


盛り付けの段階では完全に火が通っておらず、ふたをして客席に並べるときにちょうど食べごろになるように計算された料理です。


治部煮の歴史は古く、江戸時代初期にはすでに治部煮という名称があったともされています。名前の由来は諸説あり、豊臣秀吉の兵糧奉行をしていた岡部治部衛門(おかべじぶえもん)が朝鮮から伝えたという説や、煮込むときにジブジブと音がするからという説、フランス料理のジビエから由来しているなど、さまざまな説がありますが、どれも推測でしかないようです。

■愛知県のひきずり

愛知県には数多くの郷土料理がありますが、地元の人が年末になると食べるというひきずりがあります。


ひきずりとはすき焼きのことで、あまりのおいしさに鍋のうえで肉を引きずりあったことから、その名がついたとされています。


大みそかにはひきずりを食べることで、1年間の引きずってきたいらないものを、その年のうちに片づけることができるといわれています。


一般的にすき焼きといえば牛肉ですが、ひきずりは鳥肉を使用して作ります。愛知は名古屋コーチンをはじめとする養鶏が盛んなため、鳥肉を使用したひきずりを食べています。

■まとめ

いろいろな郷土料理を紹介しましたが、気になる料理はありましたでしょうか?現地でしか食べられない郷土料理もありますので、ぜひ足を運んでみてくださいね。