■渋沢栄一の著書について
渋沢栄一の著書といえば、「論語と算盤」です。現代においても、多くの会社経営者が「オススメ本」として推しています。 気になるその内容は、人間としての人格を論語で磨くこと、そして資本主義の経済活動において自身の利益を追求することは、どちらか一方に偏るのではなく、バランスよく実践するべきというものです。 資本主義では、とにかく利益最優先になりがちですが、それではいけないということを、渋沢栄一は著書の中で述べています。人格だけを磨いても豊かにはなれませんし、利益や数字ばかりを追い求めても、やはり豊かにはなれません。 これこそが渋沢栄一が生涯にわたって発し続けたメッセージだと言えるでしょう。 この本が発行されたのは大正5年(1916年)のことでした。それから100年以上も経過した現代ですが、「論語と算盤」が示す内容に、「そのとおり!」という思いを抱く方も多いことでしょう。むしろ利益追求型になりがちな現代だからこそ、両方のバランスの重要性を説いてくれる本こそが、必要なのかもしれませんね。
■渋沢栄一の名言も紹介
さまざまな会社の設立に関わり、経済界でその手腕をいかんなく発揮した渋沢栄一には、さまざまな名言が残されています。その一例は、以下のとおりです。 「もうこれで満足だという時は、すなわち衰える時である。」 「人は全て自主独立すべきものである。自立の精神は人への思いやりと共に人生の根本を成すものである。」 「商売をする上で重要なのは、競争しながらでも道徳を守るということだ。」 「ただそれを知っただけでは上手くいかない。好きになればその道に向かって進む。もしそれを心から楽しむことが出来れば、いかなる困難にもくじけることなく進むことができるのだ。」 「できるだけ多くの人に、できるだけ多くの幸福を与えるように行動するのが、我々の義務である。」 渋沢栄一の名言・格言から見えてくるのは、渋沢栄一が大切にしてきた経営理念そのものです。これから先の社会で生きる子どもたちにとっても、必要な言葉ばかりだと言えそうですね。これらの名言も、ぜひ伝えてみてはいかがでしょうか。
■まとめ
渋沢栄一って、名前は聞いたことがあるけれど、具体的にどんな人か知らなかった!という方も多いのではないでしょうか。日本に数多くの企業を誕生させる一方で、しっかりとした経営理念を持ち、社会の発展のために尽くした人だと言えそうですね。 これから2024年に向けて、お札の新デザインに関する話題は、いろいろなところで出てくるでしょう。子どもから「渋沢栄一ってどんな人なの?」と聞かれた際には、ぜひ今回紹介した豆知識も使って、スマートに答えてみてくださいね。子どもにとって、これから先の人生を生きていく上で、大切なことを知るきっかけにもなりそうですよ。