
■【大手進学塾】集団方式
塾と言えば、一般的にイメージしやすいのが大手進学塾です。全国的にも名が通った進学塾には、さまざまな生徒に対応するためのノウハウがあります。
たとえば中学受験などを視野に入れた、「ハイレベルな子どもの能力を、より高いレベルに導くための指導」を行う塾もあれば、「授業についていくのが難しい生徒の、理解の定着を図る」学習を進める塾もあります。同一の塾内であっても、子どもの特性に合ったコースを選択しやすいという点が、大手の強みだと言えるでしょう。
集団方式であれば、学校以外のライバルとの交流も生まれます。他の生徒との交流の中で、切磋琢磨して勉強に集中する姿勢を身につけられることでしょう。
ただし大手進学塾は、大きな駅周辺に密集しやすいという特徴があります。塾への通塾時間や手段が子どもにとって苦痛になってしまうのであれば、デメリットが大きくなってしまいます。
またライバルとの交流や競争を前向きな気持ちで楽しめる子どもであれば良いのですが、そうではない場合には、精神的なストレスになってしまう可能性もあります。
■【大手進学塾】個別方式
集団指導形式が向いていないと感じるときには、同じ大手進学塾でも、個別方式を選択する方法があります。こちらは塾の空間内で、個別に指導を受けることができます。周囲との関わりを気にする必要はありませんし、また周囲のレベルに自分が合わせる必要もありません。
周囲よりもハイレベルな子も、基礎学力が定着していない子も、自分のペースで学習を進めていけますから、集団方式よりも、着実に学力を伸ばしやすいというメリットがあります。
ただし集団方式と比較すると、コストは高くなってしまいがちです。また子どもだけでの通塾を考えている場合には、「近所の子どもと一緒に通塾することができない」というデメリットも生まれます。
■【中・小規模塾】集団方式
塾の中には大手以外にも、地域密着型の経営を行う、中・小規模の塾もあります。大手の塾と比較すると、自宅近くで開業している塾も多く、子どもを通わせやすいというメリットがあります。
地域密着型で経営しているということは、子どもにとって身近な生徒が多く集まるということ。またママやパパの耳にも、その塾の評判が届きやすいということでもあります。子どもにとっては、のびのびとした環境で学びやすいのかもしれませんね。
一方で中・小規模塾のデメリットとしては、その質が塾によって全く異なるという点が挙げられます。大手であれば、カリキュラムやノウハウも充実していますが、規模が小さくなれば、同様のレベルを期待するのは難しくなってしまうかもしれません。
先生の質や周囲の生徒のレベルによっては、自分にピッタリの学習内容やコースを選びにくいということもあり得るでしょう。
地域の塾は、大手と比較すると塾代も安く収まりがちで、パパやママにとっても通わせやすい側面があるかもしれません。とはいえ「とりあえず通わせてみる」という方式で塾を選んでも、子どもの成績が上がらなければ意味がありません。お試し期間なども活用して、本当に子どもに合っている塾なのかどうか、しっかりと吟味する必要があります。