小麦粉や片栗粉等の保存、どうしていますか?
いざ、使おうとした時に傷んでしまっていたり、虫がわいてしまったりして、慌てて新しい物を買いに行った経験がある方は多いのではないでしょうか?
そこで、「粉もの」の上手な保存方法について探ってみることにしましょう。
◆収穫してすぐには使えない小麦
まずは、保存方法が悪いと使えなくなってしまう理由について、粉ものの中でも使用頻度の高い「小麦粉」について確認しておくことにしましょう。
収穫したての小麦で小麦粉を作ってしまうと、美味しいパンやケーキを作ることは難しいと言われています。
収穫して数ヶ月寝かせた小麦を使った小麦粉でパンやケーキを焼くと美味しいものができると言われています。
これは、収穫したての小麦の粒の中に含まれているさまざまな酵素の分解作用の働きが強く、柔らかな小麦粉の生地にするための物質が多量に含まれているため、小麦粉が不安定な状態になってしまい、生地の膨らみが悪くなってしまったり、生地がダレてしまったりするのだそうです。
けれども、収穫してから小麦を数ヶ月寝かせることで、酸化が少しずつ自然に進んで行き、多少安定した状態になります。こうした状態の小麦を使って小麦粉を作ると、空気と程よく混ざった状態なります。そして、こうしてできた小麦粉をしばらく寝かせることで、自然に酸化が素早く進んで安定した状態になるのだそうです。こうした変化のことは「熟成」と呼ばれています。
小麦粉にはこうした変化があるため、少しずつ酸化が進んで行ってしまい、ある一定の期間を過ぎてしまうと、味が落ちてしまったり、傷んでしまったりすることになるのだそうです。
小麦粉のこうした特徴を踏まえた上で、まずは、小麦粉の保存方法について探ってみることにしましょう。
◆小麦粉の保存方法
小麦粉には「薄力粉」「中力粉」「強力粉」の3種類がありますが、どの小麦粉も保存方法は基本的に同じになります。
小麦粉は酸化が少しずつ進行していくという特性がありますので、賞味期限は比較的長めになるそうです。
そして、雑菌の繁殖を抑えることも重大なポイントになります。そのためには、ふたがついた密閉容器に入れて冷蔵庫で保存する方法がベストになります。
そして、冷蔵庫から取り出したらすぐにまた冷蔵庫に戻すことも重要です。こうすることで急激な温度変化を最小限に抑え、結露ができてしまうのを回避することが可能になります。冷蔵庫で保存する場合は、薄力粉と中力粉は開封してから約1年、強力粉は開封してから約6カ月以内であればOKとのことです。
冷蔵庫の中に空きスペースがない場合は、涼しくて湿気の少ない場所で保管するようにすると良いでしょう。くれぐれも、流しの下や電子レンジなど近くには置かないようにしましょう。これらの場所は熱がこもってしまいますので、傷みが進行してしまうリスクがあります。常温で保存する場合は、開封後3カ月以内に使ってしまうようにしましょう。