助けることに、よくも悪くも責任感がないのかも

ツネ
2025年末にZUMBAインストラクターの資格をとったツネさん

── 救急隊に引き継ぐまでの10分間が重要だとわかりました。しかし、胸骨圧迫やAEDの使い方を習得しても、倒れている人を前にすると、なかなか行動に移せない、声をかけられない、という場合もありますよね。ツネさんは、これまでご自身が救命行為に関わった経験はありますか?

 

ツネさん:この資格で得た技術や知識を実際に使ったことはまだありません。ただ、以前から駅などで体調が悪そうな人や障害のある人に声をかけたり、フォローしたりする機会は多かったんです。たまたまですが、事故やケガの場面に立ち会い、救急車を呼ぶことも。芸人になる前から、そういう場面では必ず声をかけて行動するようにしていました。

 

──「困っている人に声をかける」といっても、時間や手間を考えて動けない場合もありますし、「誰かがやってくれるはず」と考える人も多い気がします。

 

ツネさん:僕は「誰かがやってくれる」とは考えず、逆に「誰もやってくれないだろう」と考えるので、自分から動きます。「他人を助ける余裕がない」「時間をとられたらどうしよう」と考えるのもわかりますが、僕はいっさいそういうことを考えないタイプなんです。

 

よくも悪くも、責任感があまりないのかもしれません。自分にできるところまでをやるだけなので、まったく負担を感じないんですよ。たとえば、駅中で困っている人がいたら、駅員さんのところまで付き添って引き継ぐところまでにする、という感じです。

 

── なるほど、ムリをせずにできることはする、という姿勢ですね。でも私は、声をかけるか迷う場面に遭遇して「本当に助けが必要か?」とつい考え込んでしまうのですが…。

 

ツネさん:助けが不要なら、相手が「不要です」「大丈夫です」と言ってくれるので、その先のことは考えなくていいのでは?僕はそこまで考えずに、とりあえず何も気にせず声をかけています。こういう性格なので、応急手当普及員の資格とは、もしかすると相性がいいのかも、と思います。

 

取材・文:岡本聡子 写真:ツネ、吉本興業株式会社