「離婚を求めた妻と拒んだ夫」が出した結論

ヨメポンポン つばさ
自宅でYouTubeの編集をするつばささん。夜通し作業することも

── そこから「別居」へと舵を切った経緯を教えてください。

 

かなみさん:度重なる衝突のなかで、同じ空間にいること自体が限界になっていました。それまでも不満は限界までたまっていましたが、子どものことや仕事の状況を天秤にかけて、「一緒にいるほうが合理的」と自分に言い聞かせて耐えていたんです。でも、ある日の衝突を機に張り詰めていた糸がプツンと切れてしまって。「もうムリです、離婚してすべてを終わらせたい」と突きつけました。

 

つばささん:妻は面倒を嫌う性格なので、離婚手続きの手間や僕から離れて経済的に困るリスクを考えたら、絶対に生活を変えるような決断はしないだろうと甘く考えていました。でも、そのときはいつもと明らかに本気度が違った。僕たちは夫婦でYouTube活動をしているので、離婚となれば仕事にも影響する。すべてを天秤にかけたときに「離婚は違うな」と思い、僕から謝りました。

 

かなみさん:形だけ謝られても許せませんでした。でも夫が離婚に応じない以上、私が100歩譲って提示した条件が「別居」だったんです。「もう一緒には暮らせない」と伝えました。

 

── 別居から約1年が経ちました。離婚ではなく別居を選んだことで、夫婦と家族の関係はどう変わりましたか。

 

かなみさん:夫婦ゲンカは劇的に減り、今は離婚も考えていません。「同じ空気を吸うのもイヤ」と思うほどだったのに、現在は週4日ほど家族で過ごしています。ただ、価値観の違いが解決したわけでも、夫への愛情が戻ったわけでもありません。元の同居生活に戻れば、また同じことを繰り返すと思います。

 

つばささん:僕も、今の距離があるから家族でいられると思います。一緒に暮らすことだけにこだわって関係が壊れるくらいなら、離れてでも家族でいたいと思っています。

 

かなみさん:離婚しないために私たちが選んだのは、元の生活に戻ることではなく、戻らないことでした。一緒に住まないからこそ、壊れずに夫婦でいられる。それが今の私たちの結論です。

 

取材・文:西尾英子 写真:ヨメポンポン