自分の能力不足だけができない原因じゃない

「もじソナ」では教科書やプリントを読み込んで使うので、どのような教材にも対応する

── ディスレクシアと解決ツールの両方が認知される必要があるのですね。

 

森分さん:たとえばメガネってメガネをかけていればその人は視力が悪いと、今では誰もが認識しますよね。けれど視力が悪くても周囲がそれをどう思うわけでもなく、メガネのデザインによってはおしゃれな人だと思うことさえあります。

 

私もいきつくところはそこだと考えていて、「もじソナ」を使っている人がいても読み書きが苦手だと思われないくらい、それが自然に使われるような世界に、障害が障害じゃなく受けとられるようになればと思っています。

 

── そういう世の中になれば素敵ですね。

 

森分さん:ディスレクシアに限らず特に子どもたちには、なにかできないときに「できないことは自分の能力不足ではないかもしれない」という可能性があることを知って欲しいです。特性があるならば無理に自分自身が社会に合わせる必要はなく、自分と社会の間にツールを入れることで解決できることもあります。

 

特性に関する知識があれば環境を変えることができると思うので、「メガネ=視力が悪い」のようにツールを通して知識を身につけてもらう機会が増えればと思います。

 

取材・文:酒井明子 写真:森分啓太