『開運!なんでも鑑定団』のレギュラー鑑定士として知名度を上げた北原照久さんは、「ブリキのおもちゃ博物館」開業後、10年間1日も休まず働いていた過去があります。「コレクションの数だけときめく」と語るコレクターの原点とは。

スキーや海、映画も麻雀も絶って「10年間休まず働き」

──『トイ・ストーリー』『トイ・ストーリー2』のジョン・ラセター監督が何度も訪れ、作品作りの参考にしていたという「ブリキのおもちゃ博物館」は、北原さんが20歳から集めたコレクションを展示していたそうですね。

 

北原さん:僕にとって、博物館を作るのは夢でした。37歳で、1500万円の借金をして夢を叶えたからには「10年は絶対休まない」と決め、返済のために必死に働きました。好きだったスキーや海、映画にも麻雀にも行かず10年間、本当に1日も休みませんでした。

 

ブリキのおもちゃ博物館
37歳でオープンした「ブリキのおもちゃ博物館」。40年営業し、現在はみなとみらいPLOT48に「TOY MUSEUM」として移転

10年ぶりに映画館で観た映画が1996年日本公開の『トイ・ストーリー』でしたね。この10年で、スクリーンがあまりに大きくなっているのには驚きました(笑)。でもね、10年休まなくても好きなことだから楽しく続けられたんだよね。

『開運!なんでも鑑定団』の裏話「実は後ろで…」

── 長寿番組、テレビ東京の『開運!なんでも鑑定団』に初回から鑑定士として出演されています。

 

北原さん:1994年から出させてもらっていますが、番組を通じてみなさんに知っていただく機会になり、講演会などにも呼ばれるようになって、ありがたいことにどんどん忙しくなりました。

 

── 番組では、みなさんが持ってきたお宝を鑑定して値段をつけていますが、北原さんがお直しをされたものもあるそうで。

 

北原さん:収録の際に、壊れてバラバラの状態で持ち込まれる方もいらっしゃるんですけど、それでは値段がつけられないので、実は後ろでソッと直しています。僕のコレクションも壊れたものは絶対に直して、綺麗に保管していますし、文字盤や針が外れている時計は修理していますよ。

 

── 意外なものに高額の値段が付くなど、「自分の家にも何かお宝が眠っているかも」と思える展開が人気ですね。

 

北原さん:高額で購入したものが安くなってしまうこともあれば、逆に、企業が作って無料で配られていたようなものに高額の値段が付く場合もありますから、夢がありますよね。

 

── 今の時代にあるもので、皆さんが大事にとっておいたほうがいいものはありますか。

 

北原さん:みなさんそれぞれに、自分がそれを持ったときに、ときめくものを大事にしてほしいですね。素敵な思い出があるものも、ぜひ大事になさってほしいです。でも、「いつか高くなるかもしれない」という理由で僕がコレクションしているものはなく、ときめきを感じたものを集めています。

おもちゃのコレクション「実は半分もない」

── 番組でおもちゃの鑑定をされていますが、ご自身のコレクションは、ほかにもさまざまなものをお持ちだそうで。

 

北原さん:僕はおもちゃのコレクターだと思われているんですけど、実はおもちゃはコレクション全体の半分もありません。実は明治、大正、昭和の広告がコレクションのメインで、ポスターや看板、マッチのラベルのほか、時計やラジオなどを集めています。コレクションの範囲が広いので、集めた数だけときめきが増えていて、それは今も続いています。

 

── 1200坪の倉庫をお持ちだそうですが、何点ほどコレクションをお持ちなのでしょうか。

 

北原さん:数を数えられるうちは初心者。数えきれなくなったら中級者。それで上級者になると数はどうでもいいという境地になってきます。いえ、本当のことを言うと数えきれないとも言います(笑)。