娘に「大人になる前にリアルな経験を」

──  30歳で出産され、現在娘さんは10歳になったそうですね。去年、体調を崩して入院されていたそうですが、入院している間は、どなたが娘さんを見てくださっていたんですか。

 

福田さん:両親と祖母が「子どものために、しっかり身体を治しなさい」と言ってくれたので、甘える形になりました。1か月以上、子どもと離れるのは初めてだったので、正直、寂しかったです。でも、これから先、成人になるまで長いので、そんな泣きごとは言っていられません。健康状態が回復し、晴れて退院してからは、子どもに心配をかけなくて済むようになりました。勇気を出して入院したことは、いい判断だったと思っています。

 

福田明日香さんと娘
「優しいママの顔」スッピンの福田明日香さんと4歳の娘さんのプライベートショット

── 正解がない子育てに、思い悩む方はたくさんいます。日頃、娘さんと向き合う際はどんなことを心がけていますか。

 

福田さん:親って、子を想うあまり、理想にこだわったり、過保護になってしまったりしますよね。どうあがいても、何もかもはうまくいかないですし、挫折を感じることもあります。でも、子育てを通じてたくさんの発見もありますし、子どもから大きな幸せをもらっていると感じています。娘は今ちょうどスマホをほしいと言っているところですが、持たせるのは中学生になってからかなと思っています。

 

娘には、常にネットがある環境は作らないようにしてきました。あえてちょっと不便なほうが、創造力や知恵が育つかなと思っていたんです。というのも、娘は工作が得意で、遊び道具も自作する才能があって驚きました。その長所をうまく伸ばしたかったのですが、おじいちゃん、おばあちゃんから愛されて、たくさんおもちゃを買ってもらって(笑)。私が入院していたからなんですけどね。

 

── シングルで子育てされていると伺っています。娘さんと、積極的にいろいろな世代の方と触れ合うようにしているそうですね。

 

福田さん:今どきシングルマザーは珍しくないですし、娘とはなるべく地域の輪の中に飛び込んでいくようにしていました。子ども食堂にも銭湯にも娘と一緒に行きます。優しく諭してくれる「人生の先輩」から、いろいろ教わることもあります。娘は小さいときから高齢の方にすごく親切で、その長所は伸びていると感じますね。みなさん優しくしてくださるので、甘やかされることに慣れてお調子者になるのも、複雑な気持ちですが(笑)。

 

小さい頃はよく大きな公園に連れて行き、いろんな年齢の子の輪に入れていました。誰かがケガをしたらみんなで協力している姿を見たとき、助け合える友達がいるというのは、お金では買えない財産だと思いました。娘には「お友達は宝物なんだよ」と教えています。SNSで見ず知らずの人と簡単に繋がれる世の中ですが、大人になる前にネットでは得られないリアルな経験をたくさんしてほしいですね。

 

── 娘さんを思う気持ちが伝わってきます。お話を伺っていると、13歳にしてデビューされ、早くに社会経験があるからこその思いがあるようにも感じますね。

 

福田さん:娘にはそんなに早く大人にならなくてもいいと思っているのですが、先日、同じくシングルマザーの友達と話していたら、「子どもの自立がすごく早い」という話になったんです。今は世の中のお母さん方が必死で、一生懸命な後ろ姿を見ているから強くなるのかな(笑)。たくましいお母さんがたくさんいるから、子どもも同じように育つのかもしれませんね。

 

昔と違って、今は今の時代で課題はあると思うんですけど、みんなで助けて合って、困ったときに手を差し伸べて助け合える環境が世の中に広まるといいなと思っています。

 

取材・文:内橋明日香 写真:福田明日香