なったことがある人にしかわからないつらさ
── 天気による不調は、周囲から理解されにくいという声も聞かれます。
的場さん:天気痛とか気象病という言葉が認知されている今の世の中でも、やっぱりこのつらさって、なったことがある人にしかわからないと思うんですよね。そもそも頭痛ってなんで起きるかよくわからないし、撮影が立て込んでいるのに「頭痛いから仕事を休みます」と、僕は言えなかった。働きやすい世の中になっているとはいえ、きっと、この仕事に限らず今もあんまり状況は変わってないと思うんですよ。
たとえば、風邪とかインフルエンザとか、多くの人に経験があるようなものだったら「熱が出て節々が痛くなってつらんだろうな」とイメージできるから、ある程度わかると思うんですけど、このつらさはなった人にしかわからないと思います。裏を返せば、僕より症状がもっとしんどくて、吐いてしまうような方の気持ちを、僕がすべて理解できているとは思わないんです。いろんな人に話を聞いてみると、天気に影響されやすいとひとくちに言っても、人によって症状が出る時期が違うようなんです。
── 私自身は雨が降る直前や台風の前がつらいです。
的場さん:台風の前がしんどいって人は多いよね。雨が降る何日か前がつらいって言う人もいるし、台風が去ったあと数日がつらい人もいる。僕の場合は、台風に関してはそんなにしんどくないんですよ。人によって出る時期が違うのも、理解がされにくい理由なのかなと思います。
理解することは難しくても寄り添うことはできる
── どうやって向き合っていくのがいいですか。
的場さん:信頼できる専門医に相談して、ちょっとでもいい状態を作るためにどうしていくかを考えながら、自分に合った向き合い方を見つけていくしかないと思っています。頭が痛くないほうがもちろんいいので、症状が出る人は、いろいろ試して自分に合った方法を探して欲しいです。これをすると調子がいいとか、少しでも楽になる方法を見つけてほしい。僕は頭痛が起きている時はコーヒーなどのカフェインを含んでいる飲み物を控えて、水や炭酸水、最近ハマってる麦茶を飲むようにしています。あとは、なるぺくポジティブでいるのも大事なのかなって。「ここまでやっているから、大丈夫」と思える状態にしておきたいです。
周囲の方にお願いしたいのは、経験したことがないものを理解するのは難しくても、寄り添うことはできるということです。今は「◯◯ハラ」がたくさんあって難しいところもあるかもしれませんが、何も知らないままだと「ちょっと仕事の効率が悪くておかしいな」と周りが感じるのも当然だと思うんです。この時期につらい思いをしている人がいるのは事実なので、日頃からコミュニケーションをとって、少しでもわかってもらえる世の中になったらいいですね。
取材・文:内橋明日香 写真:的場浩司