3人の子どもを育てるタレントの丸高愛実さん。元プロサッカー選手の夫・柿谷曜一朗さんとは、つき合った直後からスイスとの遠距離恋愛でした。なかなか会えない仲、ふたりの距離を縮めたのはある意外なものだったそうで──。(全3回中の3回)

2人の距離を縮めたのは「交換ノート」

── 先日、夫の柿谷曜一朗さんがプロサッカー選手を引退されましたが、どのようなきっかけでおつき合いを?

 

丸高愛実、柿谷曜一朗
8年目の結婚記念日に

丸高さん:きっかけは共通の知り合いが、私と親友が飲んでいるときに彼を連れてきたことでした。彼は私のことをテレビで見て知ってくれていたのですが、私は「サッカー選手なんだ」というくらいで。半年後に再会して、そこから連絡を少しずつ取り合うようになりました。

 

── その後、スイスのチームに移籍することになって遠距離恋愛でおつき合いがスタートされたそうですね。どのようにコミュニケーションなど取っていたのですか?

 

丸高さん:テレビ電話などもよくしていましたが、特に仲を深めたのは交換ノート。つき合った日から始めたのですが、内容は日常のことや絵、写真などで書き終わったら相手に返すんです。特別なことが書いてあるわけではないのですが、ノートをやりとりするのも楽しいし、ノートが届くたびに彼に愛されていると感じることができました。

 

── 交換ノートはどれくらいの期間続いたのですか?

 

丸高さん:結婚前提のおつき合いだったので、「ノート1冊分交換したら結婚しよう」と話していたんです。なのに、途中で輸送トラブルによりノートがなくなってしまい…。大切な思い出になるはずの1冊だったのですが、今はもう手元にないんです。なくなったことで、ノートを交換し合うこともなくなりました(笑)。

 

遠距離交際のときは頻繁に会えるわけではありませんでしたが、会える日が決まっているのでそこに向けて頑張れるのが私としてはよかったですね。会えない期間は、自動車免許やアスリートフードマイスターの資格を取ったりして、結婚するための準備を進めていました。

結婚の決め手は子どもを大切にしてくれそうなところ

丸高愛実、柿谷曜一朗
ウェディングフォト。結婚式は大阪で

── 柿谷さんが帰国されてからは、すぐに結婚されたのでしょうか?

 

丸高さん:しばらくは大阪で一緒に暮らしていました。といっても、私は東京での仕事が多いため、仕事を続けながら大阪で暮らすというのはかなり覚悟のいることでした。遠距離交際をしていた当時から密にコミュニケーションを取っていたからか、いっしょに暮らしてからも大きなギャップはなく、結婚までトントン拍子に進んだと思います。

 

彼は私にたっぷり愛情をくれる人だったので、「結婚して子どもが生まれても大切にしてくるだろうな」と子育てについてもイメージがわきました。私は20代で結婚したいと思っていたので、結婚する気がないなら長くはつき合えないことを最初から伝えていたんです。彼は笑っていましたけどね(笑)。

 

── スポーツ選手と結婚するというのはプレッシャーもあったのでは?

 

丸高さん:出会った人がたまたまサッカー選手だっただけなのですが「料理はちゃんとやらないと」というプレッシャーはありましたね。それでアスリートフードマイスターの資格を取ったのですが、わが家の味は実は私の祖母の味。祖母は料理の先生で小さいときからよくご飯を作ってくれてたんです。なので、きちんと料理をしたいと思ってからは、出汁のとり方など基本的なことからレシピまで、あらためて祖母に教わりました。

 

── ケンカをすることはありますか?

 

丸高さん:お互いに成長しているので、最近ではずいぶん少なくなったと思います。ただ、お互いに言いたいことがあるときは、溜めずに言うように心がけています。比較的、私が言いたいことを言ってしまいがちなので、夫の不満が溜まっていないかはちょっと心配です。

今後はいっしょに仕事をするのも楽しみ

丸高愛実、柿谷曜一朗
結婚1周年記念日に夫と

── 旦那さんが現役中は、サッカー選手の妻として支えることが多かったのでは?

 

丸高さん:私自身は支えていたという感覚はあまりありません。ただ、夫がサッカーの話をしたときはきちんと聞きますが、プレッシャーはかけたくないので私からはしないように心がけていましたね。夫は自分からペラペラ話すタイプではないのですが、たまに吐き出したいことも。そんなときはちゃんと耳を傾けるようにするというスタンスをとっていました。

 

これまでもチームを移籍するなどサッカー選手としての節目が何回かありました。悩んでいるだろうと思ったときも、特に私がこれをした、ということはないです。夫の話を聞くくらいで、少し落ちこんでいるかもと思うときは、夫が好きそうなごはんを作ったりもしましたね。

 

丸高愛実、柿谷曜一朗、長女、次女、長男
家族5人でパパの35歳の誕生日をお祝い

── 引退に関して相談はされましたか?

 

丸高さん:どうするか悩んでいたのは知っていましたが、聞かれたときに答える程度で私から「こうしたらいい」というようなことは言っていません。ただ、お世話になっている方と私が彼に同じような助言をしたらしく、それで引退することを決めたようです。けっこう突然でしたね。

 

これまでサッカーだけをやってきた人なので、今後どうしていこうかは悩んでいるみたいですが、周囲に助けてくれる人がたくさんいるようでありがたいです。引退会見で「今後は夫婦でいろいろな仕事もしたい」と言っていたのですが、そんな話は聞いていなかったので、会見を見てびっくりしました(笑)。でも、いずれなにか一緒にお仕事ができればいいなと思っています。

 

── 今後が楽しみですね。

 

丸高さん:毎週サッカーの試合がある生活だったので、これからはそうでなくなる実感がまだわいていません。ありがたいことに夫は忙しくしているようですが、子どもたちもパパが大好きなので、今後は家族でのもう少しお出かけできたらいいなと思います。これからは試合のあった土日が空くので、週末だからこそできることを家族で楽しめたらいいですね。

 

PROFILE 丸高愛実さん

まるたか・まなみ。1990年生まれ、東京都出身。2009年に「TOP OF GRAVURE」でグランプリを受賞し芸能界デビュー。現在は6歳、3歳、6か月の子どもを育てる。夫は元プロサッカー選手の柿谷曜一朗さん。

取材・文/酒井明子 写真提供/丸高愛実