2021年に双子を授かったすゑひろがりず・南條さんと、同じ年に長女が生まれた相方の三島さん。狂言風漫才で仕事が軌道に乗り始めた時期に育児も慌ただしくなってきて── 。(全3回中の3回)

スーパーに行ったら南條の双子ちゃんと遭遇

── 南條さんは2021年生まれの双子姉妹のパパだそうですね。3歳になった娘さんたちと、どんな日々を送っていますか?

 

すゑひろがりずす・南條庄助と家族
見分けがつかない?洋服もおそろな南條さんの双子ちゃん

南條さん:最近は双子同士で遊んでくれることが多くなり、助かっています。同い年だから、興味の対象も遊び方も似ていて、姉妹というより同い年の友だち感覚なのかもしれません。双子ならではのメリットといえますね。赤ちゃんのころの慌ただしい時期を振り返ると、懐かしくなります。当時は本当に大変だったけど、あっという間だったなと。

 

うちの子たちは二卵性双生児だからなのか、それぞれ性格も好みも違うんですよ。ひとりはキャピキャピした子。もうひとりはちょっとマニアックな感じの子です。先日、クリスマスプレゼントのリクエストをされたとき、双子のひとりはプリキュアのグッズを欲しがって、もうひとりはカメラが欲しいと言っていました 。双子でもこんなに個性が違うんだ、とおもしろいです。

 

── 三島さんは2021年生まれのお子さんがいるそうです。南條さんのお子さんたちとの交流はあるのでしょうか?

 

三島さん:南條とは家が近所で2駅離れているくらいの距離なんです。だから、スーパーに行く途中でばったり会うことなどがあります。でも、南條の娘さんたちに僕はあんまりハマっていないみたいで…。以前、南條のお子さんとハイタッチしたら、僕の腕毛の量にビックリしたみたいです(笑)。

 

すゑひろがりず・三島達矢
2021年生まれの長女と一緒に遊びに出かけることも多い三島さん

南條さん:あとで「てて(手)の毛が怖かった」なんて言っていました。でも、じつは三島のことが好きなようで、家に帰ったら「ミシマさん、ミシマさん」って、よく話しているんですよ。ひょうきんなイメージもあるようで、おもしろい状況のことを「ミシマさん」と言っています。 僕がふざけたり、おならしたりすると「ミシマさんなんだから」なんて言っています。

剛さんから「双子育児だと3年は寝られない」と言われ

── 南條さんは奥さんが妊娠し、お腹にいるのが双子だとわかったときはどう思いましたか?

 

南條さん:とてもうれしかったと同時に、驚きました。当時M-1にやっと出場できて仕事が増え、バイトを辞めて生活が安定したころだったんです。妻も僕と同じ38歳だったから、かなり妊活を意識しているタイミングで。「うちにも赤ちゃんが来てくれる。え?しかも双子?マジで!?」という感じでした。妊娠中、妻のつわりはそれほどひどくなく、ふだん通りに過ごしていました。僕に気をつかわせないようにしてくれていた部分はあるとは思うんですが、産休に入るまでは休まず仕事を続けていました。

 

出産時はまだコロナ禍だったから、立ち会い出産はできませんでした。予定帝王切開で生まれた後、保育器越しに会えました。小さくてものすごくかわいかったです。とはいえ、赤ちゃんが生まれたからといってすぐに父親になった実感が芽生えるわけじゃないんですよね。「ほんまに産まれたんや…」という感覚でした。

 

── 双子の赤ちゃんとの生活は大変だったのではないでしょうか?

 

南條さん:基本的に家事も育児も夫婦ふたりで乗りきりました。やっぱり大変でした。双方ともに実家が遠方だから、サポートをお願いするのが難しかったんです。最初の数か月は区が提携していた産後ドゥーラさん(産後に母子に対して専門資格をもった人が家事や育児を行うサービス)を利用しました。僕が仕事のときも、ドゥーラさんが妻と一緒に赤ちゃんの面倒を見てくれるなど、本当に助かりました。ちょうど僕の仕事が増えてきたタイミングでもあったので、妻にはかなり負担をかけてしまったかもしれません。

 

すゑひろがりず
狂言風漫才を始めてからも試行錯誤の日々

僕のまわりには中川家・剛さんやNON STYLE・石田さんなど、双子のお子さんがいる先輩が多かったんです。だから、本当にいろいろ相談していました。剛さんからは「双子がいると3年は寝られへんぞ」と言われていましたが、実際、最初の1年は本当に睡眠時間がとれませんでした。「双子あるある」だと思うんですが、ひとりが落ち着いても、そのタイミングでもうひとりが泣き出すといった感じで、寝かしつけは大変でした。  石田さんからは、双子の授乳クッションを贈っていただいたんです。それが本当に活躍して、3歳くらいまで毎晩手放さず寝かしつけに使っていました。