40代以降は不調がつきものだから

── 元気なイメージがあるマルシアさんですが、体調不良に悩まされていた時期が長かったんですね。

 

マルシアさん:やっぱり年齢を重ねると、いろいろと変化が起きますよね。40代以降の女性は体力や体調面で「これまでとは違う」と、痛感する機会が増えると思います。もし、異変が起きたら、まず婦人科に行ってみるのが大事だと実感しています。ホルモンの検査もできて、自分の身体の状態をチェックすることができますから。

 

マルシア

私は仕事で歌ったり踊ったりしているからパワフルだと思われがちですが、ふだんから体力の低下を感じています。ミュージカルなどにも出演していますが、公演前は1、2か月間、みっちり稽古をするおかげで、そのときは役に合わせた筋力がつくんです。でも、ふだんの私はインドア派で、ずっと自宅で映画やドラマを観たりしています。だから、体力を維持していくために、もう少し運動する時間を作ろうと思っています。あとは気持ちの持ちようですね。ポジティブに過ごすことを心がけています。最近は「いまを楽しく生きること」しか考えていないです。

 

── 楽しさを追求するようになったのはいつごろからですか?

 

マルシアさん:本当に最近のことです。年齢を重ねると、体調面を含め、思わぬできごとに遭遇しがちです。苦しいこともあるんですが、しんどさにフォーカスしてしまうと、本当につらくなってしまう。それよりも「いま、このとき」をいかに楽しく、充実したものにできるかを大切にしています。ネガティブになったらすぐに気持ちを切り替えるよう、心がけています。誰でもみんな、「明日どうなっているか」わからないんですよ。つらい部分ばかりに目を向けて人生を終えるのって嫌じゃないですか。自分自身が笑顔でいたら、まわりの人たちもハッピーになるはず。しあわせな気持ちで毎日を過ごしたいですね。

 

PROFILE マルシアさん

歌手、女優、タレント。ブラジル・サンパウロ州出身。17歳でブラジルから来日、「ふりむけばヨコハマ」で歌手デビュー。数々の新人賞を獲得し、NHK紅白歌合戦にも出場。その後ミュージカルにも多数出演。圧倒的な歌唱力が評価されミュージカル初演時には「文化庁芸術祭演劇部門新人賞」を受賞。2025年2月14日(金)六本木CLAPS.で「Márcia’s Birthday Live」を開催。

 

取材・文/齋田多恵 写真提供/マルシア