ひとり暮らしの経験は仕事にどういかされているのか

お笑いトリオ「ぱーてぃーちゃん」
お笑いトリオ「ぱーてぃーちゃん」メンバーと一緒にギャルになったすがちゃん最高No.1

── 高校卒業後は東京に出て映像系の専門学校に進学。専門学校では友達に恵まれて楽しい時間を過ごしたそうですが、専門学校を卒業してテレビ会社の制作会社に就職してADになると、少しつらい思いをされたとか。

 

すがちゃん:何事も環境が大事だと思っていたので、あえて明るくいこうと思ったんです。入社して早々に「イエーイ!」「ウィッス!」みたいなチャラい態度でみんなと馴染もうとしたんですけど、その職場はみんなバリバリ働いて、とてもストイックな雰囲気だったので、先輩からすごく嫌われました。入社してすぐに研修がありましたが、研修中から既に評判が悪かったし、研修が終わった後も先輩からなかなか仕事を教えてもらえずどんどん負のループに入るという。同期に同じ専門学校から入った友達がいたんですけど、そいつも助けてくれなくて、結果、円形脱毛症みたいになって。ただ、これで終わるのはカッコ悪いと思ったので、どうにか頑張って仕事を徐々に覚えていって。最終的には上司も認めてくれて、みんなとも仲良くなっていった感じです。

 

── ADとして働いたのち芸人へ。2021年にお笑いトリオ「ぱーてぃーちゃん」を結成されます。今までの人生経験は仕事にも生きていると思いますか。

 

すがちゃん:中・高校時代でひとり暮らしをしていたとき、いろいろな友達が家に遊びにきたんです。なかには家族とうまくいかない、彼氏や彼女とうまくいかない友達も来ていて、僕はそうした人たちの相談にのったり、話を聞いたりしていたので、ある程度人間に対する許容ができたというか。今、メンバーのギャルたちもかなり個性が強いですけど、僕のキャパの広さもあって、トリオを組めているような気もするし。2人にも言ってます。僕以外、君らとトリオを組むのはムリだと思うって。

 

あと、ひとり暮らしをしてよかったのは、何か起きても早めに解決する練習ができたことです。それはよかったなと改めて思います。

 

PROFILE すがちゃん最高No.1さん

すがちゃんさいこうなんばーわん。1991年生まれ。山形県出身。2021年お笑いトリオ『ぱーてぃーちゃん』を結成。著書に『中1、一人暮らし、意外とバレない』(ワニブックス刊)がある。

 

取材・文/松永怜 写真提供/すがちゃん最高No.1(ぱーてぃーちゃん)