俳優の高野志穂さんは、10歳と4歳の男の子を育てる母でもあります。第二子出産はコロナ禍と重なり、一時期は声が出なくなるほど落ち込んだといいます。(全4回中の4回)
分娩中、汗をふいてくれた夫に「触らないで!」
── 高野さんは、34歳と40歳のときにご出産されています。いずれも立ち会い出産だったそうですね。
高野さん:はい。長男も次男も、北村が出産に立ち会いました。長男の出産のとき、北村は、朝イチから高尾山の方面にロケに行っていたんですが、私はその日の朝に大量の破水をして病院に急行。産まれたのは夜8時ごろでした。夫は高尾山から病院に直行してきて、産まれる30分前に分娩室に滑り込んできたんです。そのとき私はというと、痛さをこらえて必死になっている状態。ぽっと入ってきた北村を見て、正直ちょっとイラッとしました(笑)。額の汗をふいてくれても、「触らないで!」って感じで。
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── わかります!(笑)第二子の立ち会いでは、6歳だったご長男も一緒だったとか。
高野さん:長男は動物が大好きだから、いろんな動物のドキュメンタリーを通して、動物の出産シーンも見ていたんですね。そんな長男に「人間も動物も一緒なんだよ」とわかってほしいなと思い、立ち会い出産にしました。ただ、恐怖を感じる思い出にならないようにすごく気をつかいましたね。というのも私、長男の出産のときは、院長先生に「うるさい!」って叱られるくらい、ぎゃあぎゃあ叫んでいたので(笑)。長男の目の前ではさすがに叫べないと思って、かなり気合を入れました。
── それは大変だったでしょうね。立ち会い出産についてご長男はどんな感想を?
高野さん:楽しかったんじゃないかな。次男が生まれるのをとても楽しみにしていて、出産直後も、産まれたばかりの次男をめちゃくちゃかわいがってくれました。体をふいたり、計量したりするために別室に連れていかれたときも、長男は「見に行きたい」と看護師さんについていくほどで。今も弟のことをすごくかわいがってくれて、すごく仲良しですね。