愛情はあるけど行動が伴わない「父親としてポンコツだと思う」

── 長くつき合うと結婚するタイミングを逃すケースもあると思うのですが、結婚に踏みきったきっかけは何だったのですか?

 

じゃいさん:子どもが好きなので、子どもがほしいと思ったっていうのはあるかな。うちは男の子2人ですけど、小さいころは甘やかさない程度に言うことを聞いてあげたり、行きたいところに連れていってあげたりしていました。でも、こんな子になってほしいとか、子どもについて妻と話し合うことはあまりしていないんです。愛情はあるんですけど、行動が伴わない。育児、教育に対して熱心ではなかったし、特に何もしていない。やっぱり父親としてポンコツですよね。

 

インスタントジョンソン・じゃいと家族
自身を「ポンコツな父親」と言うが、子煩悩なよきパパの一面も

── お話を聞いていると、ただ受け身というより、相手を尊重する形が独特で伝わりにくいのかなという印象を受けました。

 

じゃいさん:ほかの家庭の話を聞くと、うちは全員、変わっているんだなと思います(笑)。周りの人がアドバイスをしてくれることがあって、一般的な感覚で意見を言ってくれるんですが、うちのケースには当てはまらないなと思うことが多い。何が変わってるのか、説明するのは難しいんですが…。

 

まず僕は、自由すぎるところがあります。ひとりが好きで、家族と一緒に暮らしているけど、ほとんど自分の部屋で過ごしています。一緒に何かをしたいとかそういう気持ちとはまた違っていて。僕としては家族は存在してくれていればいいという感覚なんです。それでも十分、愛を感じるし、支えにもなっているんですよね。

 

 

不器用で「父親としてポンコツ」を自認するじゃいさんですが、そんな父を子どもたちはどう見ていたのでしょう。長男の卒業文集にしたためられた、家族を思う「言葉」にその答えがあったそうです。

 

PROFILE じゃいさん

1972年3月20日生まれ、神奈川県出身。1997年、お笑いトリオ・インスタントジョンソンを結成。芸人として活動するかたわら、高額配当を的中させる競馬芸人としても注目を集める。2017年に出版した『離婚約』が話題に。2男の父。

 

取材・文/原田早知 写真提供/じゃい