ギャンブルで得た大金をすべて妻に渡す理由は
── じゃいさんはこれまでギャンブルで得た大金をすべて奥さまに渡してきたそうですね。ギャンブルのおもしろさはお金を得るのとはまた別のところにあるのでしょうか?
じゃいさん:お金が欲しいからやっている感じではないかな。日ごろからあまり感情的にならないので、そんな自分が勝負に興奮できたり、勝つための道筋を考えるのが好きなんだと思います。そういうときに味わうアドレナリンが出る感覚が醍醐味ですね。だから、勝ったときの喜びは、金額と比例するわけではないかもしれません。
── 非日常的なワクワクする感覚が楽しい、ということですね。
じゃいさん:生活のなかで何かワクワクすることを持っているのは大事だと思います。そういう楽しみがあると、仮に不幸なことがあったとしても救われる部分があります。それに、マイナスなことが起きた事実は覆らないので、この段階で何をするのが最善なのか? 自分が立ち直るために何をするのか?と考えるようにしていますね。だから何が起きても別に驚かないし、何が起きても前を見るようにしています。
![インスタントジョンソン・じゃいと家族](https://chanto.ismcdn.jp/mwimgs/4/d/780w/img_4d5bfac316077415aadf88400b80afda658698.jpg)
── たしかに、2017年に奥さまから「次男が小学生になる4年後に離婚したい」と切り出されたときの対応も冷静でしたよね。
じゃいさん:まあ、そうですね。その日は家にいたのですが、妻に4年後の離婚を突然、宣言されました。当時は次男が2歳、長男が小2で。長男にそのことを話したら「嫌だ」と言われたけど、妻が「新しいお父さんはパパよりカッコいいかもしれないよ」と言ったら「それならいいかな」って。それで僕も受け容れたんですけど。冷静に考えたらおもしろいなと思って、『離婚約』というタイトルでブログを書いたんです。そしたらすごく反響がありました。
── それも、じゃいさん流の愛情表現…ということでしょうか。
じゃいさん:どうなんでしょう…妻はそうは受け取らなかったでしょうね。ブログに書いたことでブチ切れられましたから(笑)。
PROFILE じゃいさん
1972年3月20日生まれ、神奈川県出身。1997年、お笑いトリオ・インスタントジョンソンを結成。芸人として活動するかたわら、高額配当を的中させる競馬芸人としても注目を集める。2017年に出版した『離婚約』が話題に。2男の父。
取材・文/原田早知 写真提供/じゃい