1990年代を駆け抜けた初代C.C.ガールズ。不仲説もささやかれましたが、実際のところはどうだったの?そして、ソロになった後はグループ活動との違いはあった?藤森夕子さんに話を聞いてみると──。(全4回中の3回)
「じつは昔もいまも仲がいい」がグループの真相
── 1996年に初代C.C.ガールズから卒業、ソロとして活動をスタートされます。ソロになった動機はなんだったんですか?初代C.C.ガールズといえば、不仲説もささやかれましたが…。
藤森さん:不仲説、よく言われてましたね(笑)。でも、実際のところ全然そんなことはなくて、本当に仲良かったんですよ。四六時中一緒にいるから、なんだか家族みたいな感じで。もちろん、たまにはひとりになりたいなって思うこともあったけど。いまでも仲はいいですね。あのころは電話でしゃべっていたメンバーと、いまはLINEでつながっていて、なんだかちょっと不思議だよねって言ってます(笑)。
ソロになったのはメンバーチェンジするタイミングで、藤原理恵ちゃんと原田徳子ちゃんが抜けることになり、私も、ということになりました。ソロになって、新しい仕事に挑戦してみたい気持ちがあったので。でも、一気にメンバーチェンジするのではなく、方針として少しずつ変えていくと言われて。結局、私は1年ほどメンバーとして残り、その後卒業しました。
ソロになったときに感じた寂しさと仕事の難しさ
── ソロになって、ひとりで活動していくことに不安はなかったですか?
藤森さん:不安より、寂しい気持ちがありました。ひとりでいるとなんだかスースーするというか、寒い感じがして。いままでずっと守られていたんだなってすごく感じましたね。私はあまりノーとは言えないタイプなので、どうやってこの気持ちを伝えたらいいか、いつも悩んでしまう。でも、メンバーにはハッキリ言える人もいて、また、私はそれをサポートをするような立ち回りになっていたんです。
でもソロになったら、イエスもノーもすべて自分で発信しなければいけません。打ち合わせでもなんでも、「それはごめんなさい」と、ハッキリと言わないといけないことが増えてきた。だから、初めからピンでやっている方はみなさんすごいなって思いましたね。
何かの番組にゲストで呼ばれていくときも、4人でいるときは何もしなくてもグループとして存在感を発揮できている安心感がありました。何か話を振られても、グループの中でバランスを見つつ、要所要所で発言していればよかった。でも、ひとりになったら自分からどんどん発言して前に出ていかないと、ゲストに呼ばれた意味がなくなってしまう。すべてがそう。違う形での頑張りが求められて、そこで「ソロってこういうことなんだ」と、気づかされた感じです。
── ソロになって活動形態も変わり、仕事の幅も広がったのでは?
藤森さん:いろいろなことに挑戦させてもらいました。ドラマもすごく楽しかったし、司会を務める番組をいくつもいただきました。それまでゲストで呼ばれる側だったのが、司会になって招く側になると、やっぱりいろいろと勉強しなければいけません。それまでは自分の話をしていたのが、今度は引き出す側になるじゃないですか。ホストとして相手の話を聞く立場になって、ゲストに気持ちよくしゃべってもらい、帰ってもらう。それは4人のときにはなかったことなので、新鮮ですごくおもしろい経験でしたね。