19歳年上の夫とふたりの子どもたちと暮らすイラストレーター・横峰沙弥香さん。最近、小学生の子どもたちの疑問や悩みに答える夫の発言に、数々の名言が散りばめられていることに気づいたそう。今回は、小学生男子にありがちな「ちょっと汚い言葉づかいをしちゃう問題」にフィーチャー。「言葉づかいに気をつけること」を息子に承諾させた父の言葉とは?
綺麗じゃないけど注意すべき?グレーな言葉づかいにモヤる
子どもの吸収力って本当にすごいなと実感させられっぱなしの日々ですが、それをことさら感じるのが「言葉づかい」。毎日毎日新しい言葉を覚えてきては使いこなしているので、たいしたものだと感心する反面、ちょっと好ましくない言い回しなんかも覚えてきたりして。そんなときになんと言って注意すべきか、いつも悩みます。
汚い言葉や人を傷つけるような言葉であれば断固として注意しますが、悩ましいのが「絶対にダメな言葉づかいではないけれど、もう少し綺麗に言ってほしいな」くらいの微妙なライン。
言葉づかいはひたすらセンスなので、場の空気や相手との関係性、自分の立ち位置など、いろいろなことに気を配って発する必要があり、そのバランス感覚を身につけるまでは、なるだけ丁寧な言葉づかいをしていてほしいと思う。だけどそれを小学生の子どもに伝える難しさですよ。
「うめえ!ヤバい!」と連発する息子に夫はあるアドバイスを
そんなときに頼りになるのがやっぱり夫の助け舟。まめ(息子・9歳)が晩ごはんを食べながら「うめえ!ヤバい!」を連発していたときの説明が秀逸でした。
たしかに雑な言葉が思わず飛び出してしまうほどの感動ってありますもんね。語彙力をなくすほどの衝撃を感じてくれたことは、料理の作り手である私にとっては本当に嬉しいことなんです。それを「もう少し丁寧に言おうね」なんて言葉で遮るのは、感動に水を差すようなもの。
夫が、まめの感動を受け止めつつ「テクニック」という部分でアプローチするという、まさに「センスを磨け」をサクッと伝えてくれたおかげで、私は料理を喜んでくれた幸せをのんびり噛み締めることができました。
なんだかよくわからない情報がひとつぶっ込まれるまでが、いつもの夫のパターンです。
PROFILE 横峰沙弥香さん
よこみね・さやか。イラストレーター。長崎県出身、1984年生まれ。2015年、第一子誕生を機に、長男「まめ(愛称)」との日常を絵日記にしてインスタグラムに投稿を開始する。2017年に長女「ゆめこ(愛称)」が誕生。著書に『まめ日記』(かんき出版)、『まめ日和』(光文社)、『ちんちんぼうずのだいぼうけん』(KADOKAWA)、電子書籍『へたのよこずき1・2』(主婦と生活社) などがある。