モデルの小泉里子さんは、2020年に現在のパートナーと再婚しました。パートナーにも離婚経験があり、3人の子どもがいたため突然3人の子と家族関係に。その翌年、長男を出産した小泉さんに、子どもたちとの接し方とステップファミリーとしての関係について伺いました。(全2回中の2回)

再婚に向けて「子どもたちの幸せの形」を考えた

小泉里子さんのご家族
小泉さんファミリー。再婚と出産で4人の子の母親になった

── プライベートでは2016年に離婚を経験。その後、2020年に現在のパートナーと再婚されました。再婚までの経緯について教えてください。

 

小泉さん:現在の夫とは、2017年の『CLASSY』を卒業する直前に出会いました。2018年に『Domani』の仕事が始まったころは「結婚して子どもを持つ」ことを視野に入れて関係を深めていた時期です。夫にも離婚経験があり、3人の子どもがいました。子どもたちは母親と一緒に暮らしており、夏休みなどの長期休暇に夫と一緒に過ごしていたので「子どもたちの気持ちを考えた上で、一緒になるにはどんな形がいいか」をよく話し合ったうえで、再婚を決めました。

 

── 再婚に向けて、どのようなことを重視されていましたか?

 

小泉さん:いわゆる「ステップファミリー」としての関係を築くうえで、子どもたちの幸せの形を大切に考えました。最終的には「私と夫が幸せになれば、子どもたちも幸せになれるんじゃないか」というところに着地して。大人が子どもたちの気持ちを本当に汲み取ることは難しい。だからこそ「私たちの幸せの形」を子どもたちに示してあげようということになったんです。

 

── 再婚する以前は、パートナーの子どもたちとはどのように接していたのですか?

 

小泉さん:夫と出会ったときは、いちばん上の子が中学生で、下の子が小学校高学年くらいの年ごろでした。つき合いだしてすぐに子どもたちと会いましたが、たくさんおしゃべりしてくれて、すぐに溶け込めました。その後、子どもたちには再婚について考えていることも、子どもがほしいということもオープンに話しました。子どもたちも「いつかは結婚するんだろう」と考えていて受け入れてくれましたし、「弟か妹ができるかもしれない」とすごく期待してくれていました。

 

── 小泉さん自身、再婚と同時に3人の子の母になるということを、どのように感じていましたか?

 

小泉さん:私は5人きょうだいの長女として育ったからか、にぎやかな雰囲気が好きだったので、将来は「多く子どもを産みたい」と考えていて。だから、その夢がステップファミリーという形で実現できたことを素直に「うれしい」と感じました。

不妊治療を経て第一子を出産「終わりが見えない」

小泉里子さんと第一子
不妊治療を経て、39歳で第一子を出産

── 再婚を決めてすぐに不妊治療を始めたそうですが、その理由について教えてください。

 

小泉さん:30代前半のころから「子どもができにくいかも」と感じていました。再婚と子どもを視野に入れ始めたのが30代後半だったので、「不妊治療が最短」と考えて治療をスタート。当時は『Domani』の表紙モデルの仕事もありましたが、編集長に治療のことを話したところ、協力体制をつくってくれたのはありがたかったです。

 

── 不妊治療ではどんなところに大変さを感じましたか?

 

小泉さん:「いつまで」という終わりが見えないことがきつかったですね。息子を授かるまで3年くらいかかりましたが、特にコロナ禍はいろいろと制限がかかってしまい、通院することも大変でした。

 

── 39歳で第一子を出産したとき、子どもたちの反応はいかがでしたか?

 

小泉さん:すごく喜んでくれました。「きょうだいができると思っていなかったから、弟が生まれてうれしい」と手紙をもらって。愛情が伝わっているからか、息子もお兄ちゃん、お姉ちゃんのことが大好き。今後もきょうだい仲よく、支え合える環境をつくってあげたいなと思っています。

 

── 第二子のための不妊治療にも取り組まれたそうですね。

 

小泉さん:ドバイから日本に一時帰国したタイミングで、以前お世話になっていた病院に通って治療していました。約2年間通いましたが、なかなかいい結果が出ず…。「今回の治療でダメだったら終わりにしようかな」と考えていたときに、病院が合併することと、夫がポルトガルに移住するということが決まりました。そのころ「もういいかな」と自然に思えるようになって、不妊治療をやめようと決断したんです。いろいろなタイミングが重なったこともあり、すっきりとやめられたと感じています。

 

── 再婚されてから4年が経ちました。現在は、パートナーの子どもたちとどのような関係ですか?

 

小泉さん:来年にはいちばん下の子が成人する年齢で、スペインや日本など、それぞれの拠点で生活を送っています。最初に会ったときは「お世話してあげなきゃ」と感じていましたが、今はもう自分のことは自分でできる年齢なので、ひとりの大人として扱っています。とはいえ、定期的に連絡は取り合っていて、日本にいる娘から恋愛相談がくることもあるんですよ。「母親」というより「姉」のような立ち位置で接している感じです。