闘うよりも共存だと思えたら

内海和子さん(Instagramより)
ずっと皮膚疾患と戦ってきた(Instagramより)

──「共存する」ということを大切にしていらっしゃるんですね。

 

内海さん:当初は私も闘っているつもりでしたけど、「つらいな」って。なぜなら寛解はあっても完治はないですから。これは共存だなって思うようにしたら、少し気持ちがラクになりました。

 

共存するための方法はいろいろあります。たとえば、着るものの素材を選べるし、食材の選別もできます。逆にそれが勉強にもなって、楽しいと思えるようになりました。食事については私の体に合わせて添加物を気にしたり、素材にこだわったり。栄養も考えて作りますし、それを家族にも提供しているので、自分だけではなく、家族全員がヘルシーな食事になっています。娘の肌はむしろそれで調子がよさそうです。

 

皮膚病は歯からも来ると言われているので、歯科もセットで通っているせいか、おかげさまで虫歯ゼロ。そこに家族も便乗させて健診に連れて行き定期的にメンテナンスしているからみんな歯も健康です。添加物のない食べ物を私だけが食べるのはストレスだけど、家族で食べるので特別めんどうな感覚はなくて日常になっていますし、家族のメリットにもなっているなと。

 

内海和子さんの手作りの食事(Instagramより)
食事には特に気を使っている(Instagramより)

── 内海さんのInstagramには美味しそうなお手製のメニューが並んでいますね。たしかに、ご自身の献立がご家族の健康のためにもなっていそうです。

 

内海さん:近年、義母と同居を始め、義母の食生活がわが家のモードに切り替わったんです。義母は、義父が亡くなってひとりで食事するようになってから、食生活のリズムや内容がめちゃくちゃになっていて。足が悪く、買い物にも頻繁に行けない状況でした。

 

同居してうちに来てからは、ピシッとした生活をさせ、決まった時間に3食を食べさせることに。食事の内容も見直したら、肌の色や目つきが変わったんです。もともと義母には軽度のレビー小体型認知症はあったんですけど、今は物忘れくらいにレベルが下がりました。食欲旺盛で元気にしています。こんなに食事で人は変わるんだって私も勉強になりましたし、食育って大事だなと、改めて興味関心を持つきっかけにもなりました。

 

PROFILE 内海和子さん

うつみ・かずこ。1967年生まれ。東京都出身。子役時代を経て、1985年4月にテレビ番組「夕やけニャンニャン」のおニャン子クラブのメンバーとしてオーディションに合格し2年半活動。卒業後は芸能活動の傍らカーレーサーとしても活躍。芸能活動を一区切りさせ結婚・出産。愛娘・ゆりあんぬはライブアイドルとして活躍中。近年はパニック障害で闘病した経験も公表。娘や家族との日々の様子をSNSやブログで発信している。

取材・文/加藤文惠 写真提供/内海和子