2024年4月にYouTubeにて8歳年下の旦那さんと3回目の結婚を発表した熊谷真実さん(64)。インタビュー中、随所に感じる熊谷さんのプラス思考は、中学時代の経験に繋がっていました。(全5回中の2回) 

すごくショックを受けたけれど 

熊谷真実

── 2021年に離婚した18歳年下の書道家の方とは、“1年ごとに婚姻関係を更新する”契約結婚“のスタイルを公言されていました。

 

熊谷さん:もともとは、妹尾河童さんという舞台美術家の方が、そうした形式をとられていて、「お互いに新鮮でいられるし、1年を見直すいい機会になるから、真実ちゃんたちもそうしたら?」とアドバイスしてくださったんですね。それをメディアで話したら、1年契約の部分だけがひとり歩きしてしまったんです。1年ごとに関係を見直し、フレッシュな気持ちで相手と再び向き合うというのは、確かにいい面もありました。

 

ただ、2023年に再婚した今の夫は、そうした価値観とは真逆の人。“結婚というのは、一生をかけて相手を思うもの”という気持ちが強く、「お互い助け合い、成長しながら共に生きていくのが結婚だと思っているから、1年ごとの契約結婚なんて、僕には考えられない。それなら結婚しないほうがいい」という考え方なんです。

 

── 熊谷さん自身も、今の自分にはそのほうがしっくりくるという感じだったのでしょうか。

 

熊谷さん:まあ、それが本来の結婚というものなのかな、という気がしています。そもそも離婚を決意したのは、前の旦那さんから、ある日突然、「もう好きじゃなくなっちゃった」と言われたことがきっかけでした。彼がどういう気持ちでその言葉を言ったのかは分かりません。もしかしたらそのときは、離婚までは考えていなかったのかもしれないし、別居という選択肢もあったのかもしれない。でも私は、それを真正面から受け止めてしまいました。「好きじゃなくなった」なんて言われたら、女性としてはもう無理ですよね。やっぱりすごくショックだったんです。

 

まだ身も心も元気な今のうちに離婚したほうが、これからの人生をやり直せるんじゃないかという気持ちもあったかな。

 

── そうだったのですね。

 

熊谷さん:たとえば、今の夫なら、「もう好きじゃなくなった」という状況になっても、「もう1回頑張ろうよ」と向き合ってくれるだろうなと。結婚後に、「僕は真実ちゃんを一生大事にする。もしもこの先、気持ちがすれ違ったり、壁にぶつかることがあっても、なぜそうなったのかをふたりでとことん話し合って、ふたたび向き合えるように頑張る」というようなことを話してくれたんです。思わずジーンときましたね。

 

ただ、前の旦那さんには、すごく感謝をしているんです。これは本当。更年期の症状などもあり、悶々としていた時期がようやく明けて、“さあこれから”というときに出会って結婚。18歳年下の彼と9年間一緒に過ごしたことで、新しい感覚を吸収できて、感性が養われました。なにより彼がいなければ、浜松という大好きな街に出会うこともなかった。そういう意味では、本当にありがとうと言いたいですね。