長男の難病、長女の病気とも向き合ったと語る、はんにゃ川島さんの妻、菜月さん。子どものメンタルや健康、どう向き合っているのでしょうか(全5回中の5回)
どこもぶつけていないのアザが
── 長男、長女共に病気を患った時期があったそうですね。まず、長男は約2年前に難病で入院されたとか。
川島さん:長男が1歳の頃ですね。「特発性血小板減少性紫斑病」といい、国が指定する難病になりました。血液中を流れる血小板が免疫の異常により減少し、出血しやすくなる病気と言われました。
はじめにあれ?と思ったのは、どこにもぶつけてないのに手や顔、足などに、突然黒っぽいあざができていたんです。1、2日様子を見ても変わらないので、病院に連れて行きました。そしたら別の病院を紹介されてそのまま長男が入院することになってしまい、かなり焦りました。
── 病院の先生は何と?
川島さん:特発性血小板減少性紫斑病について説明してくれて「もしテーブルの上とかから落ちてたら、血が止まらなくなる病気だから危ない状況だったと思うけど、もう大丈夫だよ。長くても1週間くらいの入院でしょう」と説明してくれました。
── 病院は菜月さんが付き添っていたそうですが、ご家族にはすぐに連絡がつきましたか?
川島さん:夫に電話したものの、ロケ中だったのでマネージャーさんに伝言を頼みました。ただ、なぜか夫に話が伝わった時は大事になっていて、気が動転したそうです(笑)。
長女はかなり不安だったみたいで、ママ友の家で夜中の12時くらいまで起きて、私が迎えに来るのを待っていたようです。その日は夫が長女を迎えに行って、どうにか寝かしつけました。
── お子さんの病気を経験して、ご家族の関係は変わりました?
川島さん:長男と夫の絆が深まったみたいです。それまで寝かしつけはほとんど私がやっていましたが、病気が発覚してから夫が寝かしつけることも増えて仲良しになったようです。長男も、1か月後の検診では完治していました。
長女から目がぼやけると言われ
── 現在小学2年生になる長女さんも、小学1年生のときに目に違和感があったとか。
川島さん:学校に行くと目がぼやけて見えないというんです。視力を測り、MRIも撮ったものの問題なし。眼科の先生から「黒板が見えない時は、伊達メガネをかけて見ると、気持ちが落ち着く」と聞き、授業中にかけることもありました。
病院の先生には、あえて病名を付けるのなら「心因性視覚障害」だろうと言われました。慣れない小学校生活でストレスなどがあったのかもしれません。
長女はもともとすごく内気なタイプで、自分から仲間に入れなくて悩んでいました。それでも1年くらい病院に通って、今は学校にも馴染んできておちついてきたようです。
── 川島さんはどうサポートしましたか?
川島さん:長女に、学校で気になることがあれば話してほしいと言いました。話を聞いたあと、私が連絡帳か電話で先生に状況を伝えることに。長女の下に幼い弟がいるため、長女の話をゆっくりと聞いてあげる時間がなかなか難しい日もありますが、それでも下の子を早めに寝かしつけて、長女と2人で話す時間を作るようにしました。2人でお風呂に入る時も、リラックスできるので話すのに良かったですね。
── 川島さんのサポートも娘さんにとっては心強かったかもしれませんね。
川島さん:私自身もどうしたらいいかわからない。正解はわからないけど、一緒に考えてあげることで子どもも親も強くなると思います。
娘は、芯が強いし学校に行けるようになるだろうと思い、あまり焦らせないようにしていたし、学校を休みたい時は休ませることもありました。入学から1年たって今は問題なく登校できるように。娘のペースでこれからも過ごしていけたらと思っています。
PROFILE 川島菜月さん
岡山出身。お笑いコンビ「はんにゃ」川島章良の妻。現在、娘と息子の育児をしながらアメブロ「川島菜月のオフィシャルブログ」で家事や育児について発信中。
取材・文/間野由利子