子どもを出産してから夫婦の関係性が変わったと語る、はんにゃ川島の妻、菜月さん。亭主関白、育った家庭環境の違いも含め、これまで離婚は2回考えたといいます。(全5回中の3回)
子どもたちのよき遊び相手だけど
── 現在、結婚8年目になります。ご夫婦の関係はいかがですか?
川島さん:お互いつかず離れずの距離感でやっています。でも、世間が思うほど仲良し夫婦ではないかもしれないですね。結婚した当初はお互い気をつかっていたし、夫もマメで優しかったと思いますが。
── いつくらいから変わってきたのでしょうか?
川島さん:ひとり目を出産したあたりからですかね。私に対する言動が徐々にきつくなってきたような気がします。亭主関白、昭和の男という感じですね。
── 亭主関白とは、たとえばどんな感じでしょうか?
川島さん:夫は家族を守るために外で働き、妻は家庭を守るもの。お互いにベストを尽くすべきと考えていて、家庭に愚痴を持ち込んでほしくなかったのかもしれません。
夫は、基本的に家事は妻の持ち分だと考えているため私が主に担当しています。私もモデルとなる夫婦像がなかったですし、夫の考えを受け入れていました。育児に関しては、日常生活のお世話などは私がやっていますが、夫は子どもたちの良き遊び相手となってくれます。
産後、私が慣れない子どもの世話に追われて食事の準備ができない時に、お弁当を買ってきてくれたときは、助かりました。
離婚は2回考えました
── 夫婦間で上下関係のようなものはありますか?
川島さん:「俺より稼いでから文句を言え」と言われたこともあります。夫は私よりも8歳年上で、私が専業主婦だったこともあるのかパワーバランスはありました。私も妻は夫に従うものだと思い込んでいたこともあり、それほど違和感はなかったんです。
── それぞれ育った家庭環境も違いますもんね。
川島さん:大きく違うと思います。夫の実家は裕福で、義父は外で働き家庭のことは義母に任せていたようです。家族も仲良しのようですね。夫がNSC(吉本総合芸能学院)に入るときや、義姉が歌手になりたいと専門学校に通う時など、それぞれお金を出していたようです。
一方、私の両親は離婚していて、母は私が1歳の時に家を出ました。それもあって他の家庭がどんな夫婦関係なのかわからなかったのです。父との距離感に迷った時期もありましたが、最近は良い関係が構築できつつあります。
── 菜月さんのブログの雰囲気から、夫婦仲はとてもいいのかと思っていました。
川島さん:そうですか?ブログでも夫のいいところばかりでなく、ダメなところも書いてるし、夫婦でやっているYouTubeでも仲が良い夫婦ではないと言ってますよ。夫は世間一般の人から見たらいい人そうだと思われているかもしれませんが全然そんなことはない(笑)。もっと素の自分を出していったほうが面白いのにと思うんですけどね。
もちろん、今も変わらず夫婦でいますが、それでも以前ほどネガティブな気持ちが減ったような気がします。「俺より稼いでから言えよ」と言われた時期もありましたが、子どもが2歳になったあたりから外に出たり、自分でも仕事をするようになって、精神的に自立してきたのでしょうか。
また、ブログも始めてみたらたくさんの方からコメントをもらって、視野も広がったのかな。自分に自信も持てたせいか、夫に対してもほどよい距離感で向き合っていられるようになった気もしますね。人は変えられないけど、自分の意識が変わってきたんだと思います。
── これまで離婚について考えたことはありますか?
川島さん:2回ほど考えたこともあります。夫とは、夫婦としてはそれほど仲良くないかもしれないけど、子どもを育てるパートナーとしてベストな関係だと思います。だからこのままの関係でもいいかなと思います。
PROFILE 川島菜月さん
岡山出身。お笑いコンビ「はんにゃ」川島章良の妻。現在、娘と息子の育児をしながらアメブロ「川島菜月のオフィシャルブログ」で家事や育児について発信中。
取材・文/間野由利子