娘想いの母親をもつ心優しい主人公。一見その親子関係は穏やかなようにも見えますが、互いが相手を思いやっているからこそ向き合えないこともしばしば。

 

「毒親」「自立」「恋愛」など、今の時代をとりまく題材をテーマにした、福々ちえさんの贈る漫画『息苦しいほど優しいママと逃げたい娘のお話』が話題になっています。

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【第70話】怒鳴られない殴られない「それで幸せだと思ってた」

彼氏のことで仲違いした母と娘の久しぶりの再会。

 

昔は家に籠りっきりだった母は最近、毎朝公園で体操をしているという。以前はおけいこ事すら恥ずかしがっていたのに。

 

体操仲間はシニア世代。みんな自由を謳歌して、生き生きしているらしい。

 

周囲からの影響を受けてのことなのか、母が自分の幸せや価値観についてめずしく話してくれた。

 

「これまで不幸だったと思ったことはない。殴られない、怒鳴られない。それだけでも充分幸せだと思っていた」

 

そう語る母。「そんなのは当たり前だよ」と言ってみるものの、母はそういう時代を生きてきたのだと、娘は改めて気づかされるのでした。

作/福々ちえ