小学校に入学してしばらくは、子どもが学校に行くのを嫌がったと語る虻川美穂子さん。しばらくは、虻川さんが学校まで付き添っていましたが、当時の思いやどう変化していったのか。(全5回中の5回) 

小学校に行きたくない

── 現在、小学3年生になるお子さんがいらっしゃいます。学校生活はいかがですか?

 

虻川さん:今は楽しく通っています。でも、子どもが小学校に入学してしばらくは、学校に行くのを嫌がっていた時期があって、毎朝大変でした。

 

── なにか原因はあったのでしょうか?

 

虻川さん:これといってはっきりした理由があったのかわからないんですけど。ただ、保育園のときと比べて圧倒的に子どもの数が増えるし、先生たちから「自分のことは自分でしましょう」と言われたりして、今までと大きく環境が変わって不安を感じていたのでしょうか。子どもは毎朝泣きながら登校していましたが、その姿を見ていると、自分まで心が折れそうでした。

 

── 新しい環境に入ると、はじめは大変かもしれないですね。

 

虻川さん:しばらくの間、私が子どもに付き添って学校に行っていました。そういえば、学年が同じかどうかわからなかったんですけど、他のお子さんもお母さんと一緒に来ている子がいて。私が子どもを校門まで送っていくと、同じような時間帯にその親子もいたので、うちの子だけじゃないんだと、と思ったことはあります。

 

でも途中からその親子の姿を見かけなくなったと思ったら、ちょっとしてから子どもがひとりで元気に登校している姿を見かけました。よかったなと…、思うと同時に、どうしてうちの子はなかなかひとりで通えないんだろうって焦りも感じたりして。

 

私は相変わらず子どもに付き添いつつ、途中から、近所の子にお願いして、一緒に学校に行ってもらうようにしてみました。はじめはなかなかスムーズにいかなかったんですけど、徐々に私の付き添いが離れていって、今は元気に通えるようになりましたね。私の手が離れるまで1年くらいかかりましたが、今となってはホッとしています。

学童に迷いがあったけれど

息子さんとお出かけ中

── 当時、先生には何か相談されましたか?

 

虻川さん:子どもが泣いて登校するのが心配だったので、個人面談のときに子どもの様子を先生に聞いたんです。

 

すると、「学校に来たときは泣いていたけど、少しするとあっけらかんとしています」って言われまして…。「なんなんですか?それ」みたいな。こちらとしては、子どもが学校でもずっと泣いているんじゃないか、寂しい思いをしているんじゃないかって、いろいろ考えていたんですけど、ホントなんだったんだろうって思います。元気ならいいんですけど(笑)。

 

── 学校での様子を知ると、安心できますね。

 

虻川さん:安心するし、当時は私自身が不安になって、それが子どもにも伝わっていたのかもしれません。

 

その後は、小学校の運動会で頑張っている姿を見たり、家とは違う環境で成長している姿を見る機会も増えて、少しずつ息子の成長も感じるようになりました。小学3年生になった今は、何をそんなに心配していたのか、聞かれないと思い出すこともないくらい、落ち着きましたね。

 

── 虻川さんはお仕事と子育ての両立をされていますが、学童はどうされましたか?

 

虻川さん:小学1年生の頃から入っています。最初は、学童に入れるのも知らない人ばかりだし、不安もあったんです。でも、同じ保育園のママたちが子どもを通わせると話をしていたので、いろいろ考えて通わせることにしました。

 

3年生になった今はもう学童さまさまです!今は、私が外で仕事をしているだけではなく、YouTubeの編集作業を自宅で行うこともあるんです。学校が終わった後は学童に寄ってから帰ってくるので、その間は作業に集中できるし、子どもも安心して任せられるし、とても感謝しています。

 

PROFILE 虻川美穂子さん 

埼玉県出身。高校の同級生だった伊藤さおりさんとお笑いコンビ「北陽」を結成。現在、1児のママとして、仕事と子育てに奮闘中。著書に『北陽の‟かあちゃん業“まっしぐら』(主婦の友社)。

 

取材・文/間野由利子