フリーアナウンサーとして活躍中の馬場ももこさん。馬場さんのトーク力や瞬発力は、佐渡テレビやテレビ金沢時代に、汗をかきつつ鍛えられたと語ります。馬場節の人気のルーツとは。(全5回中の2回目)
え…お祭り10時からでしたよね?
── 現在はフリーアナウンサーとして活躍されている馬場さん。佐渡テレビやテレビ金沢時代でも、たくさんの経験を積まれたのかと思います。
馬場さん:今まで中継や、現地に出向いて取材をすることも多かったのですが、予定不調和に対する瞬発力とか対応の仕方は、佐渡テレビや、テレビ金沢時代にすごく鍛えてもらったと思います。
── まず、佐渡テレビでは、どんなお仕事をされていましたか?
馬場さん:アナウンサーの仕事は1割くらいで、編集やカメラなど、アナウンサー以外のお仕事もたくさんしていました。自分でカメラを持って撮影したり、映像に音声や字幕スーパーをつけたりと、すごく楽しかったですね。そのおかげか、放送に関わる仕事はひと通りひとりでできるようになったと思います。
── 佐渡テレビで、印象深かったお仕事は覚えていますか。
馬場さん:初めてひとりで取材に行った、佐渡の地元のお祭りですね。お祭りに来ている方にお話を聞いたり、映像を撮る予定でした。
お祭りは、事前に10時から始まると聞いていたので、余裕を持って現地に9時30分には到着。カメラをセッティングしたり、着々と用意を進めていって。でも、ふと会場を見渡すと、お神輿が置かれている予定の場所に、関係者の方が座ってるんです。
「あれ、お神輿はこれから出すんですか?」と聞くと、「もう行ったよ」って。「え…?お祭りは10時からでしたよね…?」と慌てて聞くと「気持ちが高まったからもう行った」って。
いちおう案内にも開始時間は書いてあるんです。でも、地元のお祭りだし、みんなが楽しいのがいちばん!場も盛り上がってきたし、じゃあ、始めるか!ってなったみたいです。
そこからものすごい勢いでお神輿を追いかけて、めちゃくちゃ汗をかきながら、どうにかお神輿の映像を撮って、お話は聞くことはできました…。
もちろん、ひとりで取材に行く前に先輩に取材の同行をさせてもらったり、イベントの主催者にも話を聞いたりして、時間の流れも見ていたつもりだったんです。でも県民性…、佐渡の人柄とか、実際の動きとか、そういったことも理解しないといけないんだって痛感しました。