大学生活を「とにかく忙しかった」と振り返る水野さん。平日は、毎日学校に行き、週6日通学の時期もあったとか。そんな忙しい日々の様子から、親子ほど年齢の離れたクラスメイトとの心温まる交流やバザーでの売り子体験など、気になるキャンパスライフについて伺いました(全5回中の2回)。

早朝から深夜までフル稼働!図書館で突っ伏して居眠りも

── 約30年ぶりとなるキャンパスライフですが、どんなふうにすごしていたのでしょう?

 

水野さん:とにかく忙しくて、怒涛の日々でした。教職課程をとっていたので、平日はほとんど学校で過ごし、忙しい時期には週6日間通っていたことも。我ながらよくやりきったなと思います(笑)。

 

朝起きて、朝食とお弁当を作って子どもを送り出し、慌てて自分の支度をして、満員電車に滑り込む。行き帰りの電車のなかでは、ノートを広げて勉強していましたね。

 

昼休みになるとご飯も食べずに図書館に直行。毎日、睡眠時間が4~5時間だったので、さすがにクタクタで図書館で突っ伏して寝ていました。家でも慣れないパソコン作業に四苦八苦。授業内発表に向けた資料作りにレポート…想像以上に大変でした。

 

水野真紀さんが書いた幼稚園の教育実習ノート
ぎっちりと丁寧に書かれた教育実習の日誌

── かなりのハードスケジュールだったのですね。勉強はスムーズに進みましたか?

 

水野さん:勉強自体はすごく楽しかったのですが、やはり記憶力の衰えには抗えず、第二外国語の習得には苦戦しました。

 

40代後半にしてあらたな挑戦をしたことで、「人はいつからでも成長できる」と身をもって知りましたが、それと同時に、物事によっては、やるべきタイミングがあることも痛感しました。やはり語学の習得は、若いころのほうが適しているようですね。

 

第二外国語はフランス語を専攻。短大時代に勉強しましたが、すっぽり記憶が抜けていて…思い出すのにひと苦労しました。覚え直すためにひたすらノートに書きまくって、頭に叩き込みました。

 

──「いくつになっても人は成長できる」とは、素敵な考え方ですね。年齢を重ねるに従って柔軟性をなくし、考え方や価値観が凝り固まってしまうケースも少なくありません。

 

水野さん:人間は、生涯成長できるものだと思っているんです。私たちの年代は、若いころとくらべて物事が覚えにくくなっているけれど、そのぶん思考力は発達していて、いろいろな気づきが得やすかったりしますよね。