抜けてもOK!全員が入っているわけではない

相談者さんは「できることなら抜けたい」とのことですが、そもそも学校の規模から推測すると、ママ全員が入っているグループLINEではなさそうですね。入っていないママもたくさんいるでしょうから、あまり嫌なら抜けるという手もありです。

 

「スタンプがピコピコ入り続けるのがわたし苦手なんだ。だから抜けてもいいかな」

 

などと信頼できるメンバーにストレートに伝えてもよいかもしれません。それに、入学前の段階ならクラスも決まっていないですし、誰が抜けたかあまりバレないものです。

状況を俯瞰して考える角度を変えてみる

相談者さんはきっと、いろいろ考えてしまうタイプなのでしょう。

 

「みんな返しているのに私だけ返さなかったらどう思われるのかなぁ」
「共同購入に参加しないとまずいかなぁ」
「割引に参加しないとセレブ扱いされちゃうかなぁ」
「わたしが突然抜けたら仲間はずれにされちゃうのかなぁ」

 

など、いろんなことが頭をぐるぐる回っているのだと思います。ただ、この「頭をぐるぐる回る」は、相談者さんの「考え方のクセ」である可能性があります。

 

こういう場合、「ほかの人がやったとき、自分はどう感じるかな」と俯瞰して考えてみてはいかがでしょうか。誰かがグループから退会したことを知ったとき、誰かスタンプを返さない人がいるとき、「自分だったらどう感じるかな」「ほかの人だったらどう感じるかな」と目線を変えてみるのもひとつの方法です。客観視すると、案外「あ、抜けたんだ」程度の軽い感想しか持たないかもしれません。

 

今は入学前でグループLINEが盛り上がっていると思うので、相談者さんにはデメリットばかり見えていると思います。でも、これから入学したとき、助かることもありそうですね。子どもの取りこぼした情報をやりとりできる場になる可能性もあります。遠足の持ち物や行事の日程など、気軽に確認できる場になるなら、いま抜けないほうが得策かもしれません。

 

グループLINEを続けるメリット・デメリットを比較して1年間は様子を見るなど、再検討してみてください。

 

PROFILE 八木経弥さん

やぎ・えみ。臨床心理士/公認心理師。心療内科や児童相談所、スクールカウンセラーなどの勤務経験のもと、開業カウンセラーとしても活動中。仕事では心理学を活用した育児の方法などを伝えている。2人の娘の母。

取材・文/大楽眞衣子 イラスト/まゆか!