現在、夫と3人のお子さんの5人家族で暮らしている加藤夏希さん。毎食5人分の食事を作る苦労、お子さんの食事の好き嫌いなど、子育てをしているママならではの実情を話していただきました(全5回中の3回)。

献立を考えるのも毎回挑戦

── 加藤さんは旦那さんとお子さん3人との5人暮らしですよね。食事作りが大変なのでは。

 

加藤さん:食事作りは毎日、苦行です(笑)。長男、次男の男の子たちは、わりと好き嫌いなく、残さず食べてくれます。ですが、長女は私が子どものころと同じく少食で、好き嫌いが激しくて。

 

食感が嫌だとか、少し硬くて食べづらいとか、ちょっとでも嫌いなものがあると、全部を食べたがらなくなってしまうんです。長女に食事をさせることに、いちばん苦戦していますね。

 

本来は、末っ子の次男が食べやすいように薄味にするとか、材料を小さめに切るのが基本なんでしょうけど、いまは長女が優先です。「これだったら食べられるかな」という観点で、食材を選んでいます。なるべく食材ロスを避けたいので、玉ねぎとパプリカをみじん切りにして、混ぜ込んでみようとか。彩りを華やかにして、見た目をまぎらわせて食べてもらうようにしています。

 

── 大変ですね…。

 

加藤さん:毎日3食、何を作ろうかと献立を考えるのも大変ですけど、「長女がこのメニューだったら食べてくれるかな」と、毎回挑戦しなければいけないので、疲れてしまうときがあります。

 

── お母様も加藤さんの子ども時代に、苦労されたのでしょうね。

 

加藤さん:長女を妊娠して母に報告したとき、「これまで、お母さんがどれだけ大変だったか、身に染みて感じるはずだよ」と言われたんです。「私、そんなに迷惑をかけたかな?」と当時は思っていましたけど、出産してから母の苦労をひしひしと感じています。

 

長女は食べさせることが大変ですが、自分の小さいころのホームビデオを観ると、私はかなり落ち着きのない女の子で。すぐ、知らない人のところへ走り寄ってしまう姿は、長男がそっくり。私はきっと、目が離せない子どもで、母が呆れている姿も映っていました。自分の子ども時代と母親の子育てを重ねながら、自分の子どもを育てていくというのは、感慨深いものがありますね。

 

夏のある日、ベビーカーを押して、子どもたちと一緒に散歩に出かけた加藤さん

母には、長女が保育園で体験したことも相談しているんです。でも、母は子育ての苦労を忘れてしまっていて。「どうだったかな。覚えていないわ」と、言われることが増えています。大変なのはいまだけなので、この苦労を自分もすっかり忘れてしまうのは、自分にとってはちょっと寂しいかもしれない…と考えたりもします。