2022年12月のニュースで、国は来年度の予算案の中で将来的に子ども予算を倍増させる計画を盛り込む予定と報じられ、話題になりました。今回はその内容と、子育て中のママやパパの反応や、「ここが増えると助かる」という声を紹介します。

いつから?使い道は?子ども予算倍増の理由

将来的に子ども予算を倍増させるというニュースが大きく扱われたのは、2022年12月11日に放送されたNHK番組『日曜討論』のなかで、小倉少子化大臣が発言したのがきっかけです。

 

2022年の国内の出生数は約77万人と統計開始以来最少で初めて80万人を下回り、少子化がますます進んでいることが分かりました。

 

このままでは将来、社会や経済の規模が縮小し若い世代の負担がさらに増えることが予想されるため、2023年に創設される「子ども家庭庁」が中心になって予算を確保し対策に乗り出すということです。

 

日本は以前から、先進国の中でも子育て支援の予算が少ないことが指摘されており、「家族関係社会支出」は2019年時点でGDP比1.7%と、子育て支援が充実し出生率も高いスウェーデンの半分、フランスやドイツなど欧州諸国と比べても低くなっています。

 

昨年ベストセラーになった書籍『人口戦略法案』の著者・山崎史郎氏も、メディアの取材に対し「日本では長いあいだ政治家や企業のトップは子育て当事者ではない男性が多く、子育て支援は人ごととして後回しにされてきた」という背景を語っています。

 

いよいよ少子化が危機的になってようやく「倍増」というのはいかにも遅いですが、今からでも確実に進めてほしいところです。

 

ただ、実施時期や総額は明確に示されておらず、来年度以降の予算でしっかりと組み込んでいく…という主旨にとどまっています。

 

また、倍増した予算はの使いみちについても、「現金給付や現物給付を増やす」「当事者である小・中・高生や大学生、20代の若者などの声を聞いていきたい」とのことで、具体的な内訳などは明確には分かっていません。