一人っ子は恵まれている

現在、子どもがいる家庭のうち一人っ子の割合は約20%。さまざまな事情から一人っ子を選択する家庭も増えています。

 

ひと昔前までは、「あいつ、一人っ子だしな」と周りからネガティブな印象を持たれたり、保護者が「かわいそう」と思っていたりするケースも見受けられましたが、私自身は「一人っ子は恵まれた環境だ」と感じています。

 

その理由は2つあります。

 

まず1つは、兄弟姉妹がいる家庭と比べて、子どもに手をかけやすいということ。これは当たり前のことですが、保護者は限られた時間のなかで、経済的にも物理的にも1人に集中することができます。

 

もう1つは、固定観念に囚われない幅広い選択肢を与えられること。二人目以降の子どもの場合、保護者は過去の経験によって「わかったつもり」になりがちです。その経験が足かせになり、固定観念から外れた未知の可能性を追うことはしません。その分大化けさせることも難しい。比較対象のいない一人っ子は、何者にもなれる可能性を秘めているのです。

 

保護者の接し方次第で、一人っ子はいかようにも伸びる。

 

保護者は、情報収集をして出遅れないことを心掛け、いろんなことにチャレンジさせてあげてください。そうすれば、子どもの可能性は大きく伸ばすことができます。


監修/富永雄輔 取材・構成/編集部 イラスト/おなか