集団行動が好きな人もいれば、ひとり時間がないと不機嫌になる人もいます。ただ、そういう人でも家族ができれば、個人の思いは横において、家族として日常を過ごすのが、子どもが小さいときは当たり前かもしれません。でも、そうできない人もいるようです。
「ひとりが好き」な夫は自宅にいても…
結婚して10年。8歳と4歳の子がいるにもかかわらず、夫が「ひとりになる時間」があると嘆くのは、フミエさん(40歳、仮名=以下同)です。
「結婚前からそういう気質はありました。土曜日にデートしたら日曜日はひとりでいたいと言われたこともあります。
そのときはショックでしたけど、つき合っているうちに“そういう人なんだ”と納得するようにもなりました」
妊娠を機に婚姻届を出しました。そのときの彼は嬉しそうで、子どもを心待ちにしている様子だったといいます。
「結婚後は夫の両親が所有していたマンションに住んでいます。家賃もほとんどかからないし、恵まれた環境で感謝しています。
義両親も親切で共働きの私たちをいろいろサポートしてくれます。問題は夫ですね(笑)」
自宅には夫用の小さな書斎があります。子どもがふたりになってから、夫は帰宅するとまず、その部屋にこもるように。
「食事をしてからその部屋に行くならまだしも、帰宅するなりこもる。しばらくたつと出てきますが、食事は冷めてしまう。
でも、そういうことは気にしないみたいで。帰宅したらまずはひとりになりたい。そんな感じですね」
週末は家族みんなでご飯を食べますが、たまにふと気づくと“姿が消えている”ことも。トイレに行ったのかと思っていると、部屋にこもっていたなんてこともあるとか。
「『家族として拒否されている気がする』と、夫に言ったことがあるんです。
でも夫は、『そういうことじゃないよ。急にひとりになりたくなるし、それを我慢していると不機嫌になって、逆にみんなに迷惑をかけるから』って」