巷に溢れる便利な家電、つい欲しくなってしまいますよね。わが家の70代義母も、新しい家電や調理器具が大好き。今回は、エアフライヤーを購入した義母に振り回された時のお話です。
エアフライヤーがやってきた
数年前のある日、台所に突然やってきた大きな物体に、私は困惑しておりました。
炊飯器をギリギリ端っこまで追いやり、レンジの隣に突如として現れたのは、当時最新家電だったエアフライヤーでした。
高温の熱風で調理ができる製品で、「カリッとヘルシーに揚げ物調理ができる」という謳い文句で調理家電市場に颯爽と現れた新星です。
「これで揚げ物もカロリーを気にせず作れるわよ!」と得意げな表情の義母。
そういえば以前、最新家電を紹介する番組を観て、「これいいわね!」と言っていたことを思い出しました。
しかし結構なお値段がするものですし、まさか誰にも相談せずに買ってくるとは…いや、義母のポケットマネーで買ってくれたので、私に文句はなかったのです、そのときはまだ…。
同居嫁が気づいた恐ろしい事実
同居嫁の困惑をよそに、義母は冷凍のフライドポテトを温めて振る舞ってくれたりと大はしゃぎ。確かにカリッと仕上がっている…便利だな…。
そう思いながら子どもたちとポテトを頬張る私の前に、厚切り豚ロース肉のパックがどかっと置かれました。
「今夜は早速、これでトンカツ作ってみてちょうだい!」
あ、私がやるんですね…いや夕飯当番は私なのでいいんですが…。
そうして心の準備もできぬまま、取扱説明書を読みながら、ノンフライ・トンカツ作りに取り掛かりました。
フライヤーの余熱をし、肉に衣をつけてバスケットに入れ…あれ、お肉1枚しか入らないな、タイマーは12分…ということはもしかして、これ、お肉の枚数分6回繰り返すの?
恐ろしい事実に気づいてしまいました。
発売から数年が経った現在では、一度に入れられる食材の容量も大きくなり、さまざまな選択肢があるようなのですが、義母が買ってきたのは発売間もない初期の型。
食材を入れる調理バスケットは思ったよりずっと小さく、大きめのトンカツは1回に1枚がせいぜいでした。