小学校の社会科から、高校の金融教育まで桃鉄で学べる

── 具体的にどのように使われるイメージでしょうか。

 

正頭先生:
いろいろな使い方があっていいと思っています。ゲームは近畿、関東などエリアごとに分かれていて、その地域を電車で周り、特産品についても学べるので、小学校では社会の授業で、自分たちが住む地域について理解を深めるために使ってもいいと思います。

 

授業時間や内容に合わせて、「北海道」から「九州・沖縄」までの7地域、および「全国」の8つを選択してプレーできる

ゲームをすると盛り上がって一体感も出るので、学級の始まりのアイスブレイクに使ってもらってもいいと思います。

 

ゲーム内でお金のやりとりができるので、高校生では金融教育のひとつとして扱ってみても。

 

無償版でないと学校には広がらないと強くお話をして、KONAMIさんもご理解、ご協力くださいました。

 

各学校で申請してもらい、各校に配置されているパソコンのブラウザでログインできるパスワードなどを配布し、使ってもらう形です。

 

── 新しい取り組みを行うにあたって、どのような点に苦心されましたか?

 

正頭先生:
私というより、KONAMIさんの技術関係の方がご苦労されたと思います。各校に配備されているパソコンのスペックはそれほど良いものではない場合も多いので、そこでも使えるよう、スペックをあえて落とすなど工夫してくださいました。

 

── 正式スタートはいつからでしょう。

 

正頭先生:
今、お申し込みをいただいていて、2023年4月ごろに一斉スタートしたいですね。

 

── 子どもたちには授業でどんな風に使ってほしいですか。

 

正頭先生:
楽しく遊んで、いつの間にか学んでいたとなっていたらいいですよね。

 

とまった駅やその周辺の特産品、観光地、史跡などを表示。興味関心に合わせて、楽しみながら学ぶことができる。

── また、先生たちには使ううえでどんなことを意識してもらいたいですか。

 

正頭先生:
好きなようにゲームを使って授業を考えてもらえたら嬉しいですね。ゲームを通して学習することが受け入れられにくい面もあるので、学校の周りの先生を巻き込みつつ進めていただけたら嬉しいです。

 

学校現場は今、過重労働や人手不足の問題が出ています。このゲームは授業準備がそれほどいらないので、その分、先生には子どもたちとコミュニケーションをとる時間にあててもらえたらと思っています。

 

── ほかに取り組みたいことがありましたら、教えてください。

 

正頭先生:
ほかにも教育とエンターテインメントが融合できるような取り組み、エデュテインメントの概念を広げていけたらと思って活動していきます!


取材・文/天野佳代子 画像提供/KONAMI