高齢になり、足腰が弱ってくれば、誰しも杖や手押し車などの補助具のお世話になるもの…私は当然のようにそう考えていました。しかし、わが家の80代の義父は、どうも一筋縄ではいかないようなのです…。
揺れ動く微妙なお年頃?の義父のエピソードです。
無理せず車を使って…
わが家の義父はもう80代半ば。年齢からするとずいぶん元気なほうだとは思うのですが、さすがにここ数年、足腰の衰えは否めなくなってきました。
特に今年に入ってからは、いつも元気に歩いて通院していた病院への道も辛そうなことが何度かあり、私の仕事が休みの日は車で送迎するようになりました。
しかし私にも持病があり、また買い物や子どもの送迎など他の用事が多いことも知っている義父は、なるべく私たちに頼りたくない気持ちがあるようです。
それ自体はとてもありがたいですし、本人の運動にもなるので多少頑張って歩いてもらうくらいは良いのです。しかし明らかに痛そうな足を引きずって、頑として自分で歩いて病院に行く!と言い張るのには困ってしまいます。
この夏はついに病院からの帰り道で軽い熱中症になり、本人からのSOSの電話に、慌てて車で迎えに行ったこともありました。
せめて通院にはタクシーを使ったら、と言っても聞き入れてくれません。
「年寄りくさい」はNGなお年寄り
私は、これはいよいよ杖か、高齢者用の手押し車を買うときが来たか…いや、高齢者用の三輪車も最近は電動タイプがあるらしいし、これなら坂の多いこの近所でも使いやすいのでは…などと考え、下調べを始めました。
それとなく義父に、杖買っておきませんか?三輪車もありますよ?と取り寄せたカタログを見せたりしたのですが、義父の答えはというと「いや、まだまだそんなのは必要ないって!」と、はなから聞く耳を持ってくれません。
どうやら、「そんな年寄りくさいものは、まだまだ自分には必要ない」と、義父本人は本気でそう思っているようなのです。
年寄りくさいも何も、義父は立派な後期高齢者、紛うことなきお年寄りなのですが…。