代理母出産をした後に離婚。現在は息子さんと定期的に会っていると語る丸岡いずみさんですが、息子に助けられることが多いと語ります。東日本大地震の取材でうつ病を発症し、人生の紆余曲折も経験した丸岡さんが、また頑張ってみようと思った理由とは──。

代理母出産を選択した理由

── 丸岡さんは代理母出産を選択されましたが、お話を聞かせてもらってもいいですか?

 

丸岡さん:私は結婚をしたのが41歳と、すごく遅かったんです。当初から子どもは望んでいて、結婚した年に自然妊娠したので、そのまま「いけるんじゃないの?」と素人の思い込みで期待しました。

 

でも結局、流産してしまった。年齢の問題もあるので、体外受精にチャレンジしました。着床までしたんですけど、そこでもまた流産してしまって。

 

自然妊娠でも体外受精でも妊娠できたのに、途中で流産してしまったことがすごくショックで。病院で調べてもらうと、原因は不育症でした。妊娠しても流産や死産を繰り返してしまうようで…。そこで、他の方法を探したときに代理母出産を考えるようになりました。

 

── まだ、今以上に代理母出産自体がメジャーではないときに選択されたのは、何か理由があったのでしょうか。

 

丸岡さん:ちょうどタレントの向井亜紀さんが代理母出産をされていたこともあり、お話を聞かせてもらったんです。それも大きいかもしれません。

息子のひと言がモチベーションに

代理母という選択をしました

── そうして誕生された息子さんは、現在おいくつですか?

 

丸岡さん:
4歳です。私は離婚をしていますし、母親だから、本来であれば私が息子を助けなければいけない立場なんですけど、逆に息子に助けられることのほうが多いですね。

 

── お互い助け合って。息子さんは、丸岡さんのお仕事について理解されているのでしょうか?

 

丸岡さん:この間、たまたまNHKの朝ドラ『おかえりモネ』を見ているときに、東日本大震災のシーンが映ったんです。

 

ドラマを見ながら、子どもに「ママもここの場所に行ってたんだよ」と話すと、はじめは「嘘だ」と信じなかったんですよ。そこで、私が東日本大震災について現地からリポートしている画像をタブレットで見せたんです。

 

息子は平仮名が読めるから、テロップに表示されていた私の名前を見て「ママだ!」「本当だ!」とすごくびっくりしていました。

 

── 息子さんも驚いたでしょう。

 

丸岡さん:画像を見たら普通の地震とはまったく違うということが、すぐわかるんですよ。ヘルメットを被った私が大きな丸太や瓦礫の近くでリポートしている。震災の現場に居なくても、その画像を見たら息子なりに感じることがあったのでしょうね。