SNSから離れたことで、図々しくもなれた

くわばたさんに相談をして心強かったと語る白鳥さん

 ── 年を重ねていくと自然と知識も増えていきますし、今はSNSで得る情報も増えています。いろいろ知ってしまって、逆に不安になったことはありませんでしたか?

 

白鳥さん:
そうそう、知識ばっかり増えてね。それでネットで検索するのはやめました。わりと情報を仕入れるのが好きなので、もう自分から情報を得にいかないで、この本をちょっとだけ参考にしよう、というぐらいで。SNSも見ないし、書かないし、ちょっと離れましたね。

 

── 距離をとって、少し心を落ち着かせる、じゃないですけど。

 

白鳥さん:
そうですね。馬鹿になってるな、と思った瞬間があったので。

 

── というと…?

 

白鳥さん:
比べちゃうじゃないですか。あの人スゴイ!おうちキレイ!片づいてる!って。いや、テレビ後ろは汚いのかも、とも思うけど、私はこうはできない、って。なんでこんなキラキラしてるの?

 

でもこちらは汚い部屋で…みたいなことが気になっちゃったんですよね。

 

── 今はSNSから離れて、他の人のことはあまり気にならなくなりましたか?

 

白鳥さん:
映してるところだけ綺麗にしてるんでしょ、と思えるようになって気楽になりました。というか、図々しくなったのかな(笑)。

出産してからの発見

人と比べるとしんどいですよね、と語る白鳥さん

── 出産前のインタビューでは、収入に関しては白鳥さんががんばる、とお話しされていましたが、金銭面での不安はありましたか?

 

白鳥さん:
出産したときも、やっぱりお金が不安だったんですけど、東京は出産一時金で42万円が出るので、それで補填される部分もあると、保険に入っていたので、入院費があまりかからなかったので、少し安心した部分はありました。

 

子どもが生まれてから児童手当がもらえるのもわかって。これを貯めておいたら、いずれ子どもの学費に使えるなあとか、そういう安心材料がちょこちょこありました。

 

── そういった金銭面での情報はどういったところで得ていたのでしょうか。

 

白鳥さん:
保育園の先生にもいろいろ教えていただきました。

 

先生が収入、お金の面も相談に乗ってくれて、周りのサポートがあることを知れましたね。

 

── 出産してからの発見だったんですね。

 

白鳥さん:
闇雲に自分のお金で稼いで育てなきゃとか、自分だけでやらなきゃいけないと思ってた部分はあったんですけど、ちゃんと国が助けてくれる制度もあるし、保育園も助けてくれるし、旦那さんもケツ叩けば働ける。

 

産んでからのほうがわかることがあって、多少安心材料にはなりましたね。100あった悩みがゼロにはならないですけど、ちょっとずつ消えていくなとは思います。

 

多分同じ悩みを持ってる先輩ママさんが教えてくれることも結構ありました。結局このくらいしかかからなくなるよとか、3歳から保育園に無料だから今はかかっても、3歳から取り返せるから、とか、そういうことを教えてくれる人がいっぱいいました。

 

みんなが通ってる道だからこそ教えてくれる知識もあったり。家庭によって収入が全然違うんであれですけど、ちょっと参考にできる部分もありましたね。

 

PROFILE 白鳥久美子さん

しらとりくみこ。1981年生まれ。2008年に川村エミコとお笑いコンビ・たんぽぽを結成。朝の連続ドラマ「梅ちゃん先生」を始め、女優としても活躍している。2018年、お笑い芸人のチェリー吉武と結婚。2021年に第一子を出産。
取材・文/ふくだりょうこ 撮影/坂脇卓也