「小田原100人カイギ」で登壇者が話している様子

人の話を聞くだけのゆるいコミュニティイベント「100人カイギ」。2017年に東京都港区からスタートしたこの活動は全国に広がり、今では登壇者4195名、参加者のべ3万2020名(2022年7月現在)にも及びます。“話を聞くだけ”のイベントに、なぜこれだけ人が集まるのか、発起人の高嶋大介さんに話を聞きました。

小学2年生のプレゼンにハッとさせられて

「100人カイギ」は「マチで活動する100人が自己紹介をする」をコンセプトに、肩書や属性でなく、地域の在職者、在学者、在住者であることを条件に、毎回異なる5名の登壇者が10分間で自分のことを話すイベントを20回開催します。

 

「『渋谷区100人カイギ』で、当時小学2年生の女の子が登壇し『大人は子どもに街中にゴミを捨てちゃいけませんって教えるけど、どうしてタバコのポイ捨てやゴミが溢れているの?』と疑問を投げかけ、会場にいた大人たちはハッとさせられました。

 

彼女は将来、環境問題について発信する、人の心に届く文章を書けるライターになりたいと語っていました。3年経った今でも多くの参加者の記憶に残っています」

 

渋谷に落ちているゴミは大人には当たり前の光景でしたが、現実と子どもたちに言っていることとの矛盾を子どもから突きつけられ、多くの大人たちが考えさせられました。

 

普通に生活をしていたら、似通った世代や属性の人の話を聞く機会ばかりですが、同じ地域で生活する他世代のリアルな声が聞けるのは「100人カイギ」ならではです。