海で増え続けるゴミが大きな問題となっている近年。キレイな海を取り戻すために力になりたいと声をあげたのが、鹿児島のいちき串木野市で、マーメイドパフォーマーとして活動するももさんです。ゴミ問題に取り組むももさんにゴミの活動や海の現状について伺いました。
未来に残せる自慢の海を!
── ももさんは、ゴミ問題解決に取り組んでいると聞きました。このような活動を始めた経緯を教えてください。
ももさん:
私は人魚の姿になって、海やビーチでファンタジーの世界をつくり出すマーメイドパフォーマーとして活動をしています。マーメイドパフォーマーは、海と人間の架け橋である「海のアンバサダー」であるべきだと思っていて。
今、海はとても汚れています。それは、ダイバーや人魚として活動したり、趣味の釣りなどを楽しむなかでも、常々感じていました。
海を見ていて、「未来の子どもたちに自慢できるような海を残したい」と思ったのが活動のきっかけです。
── 海にはどれほどたくさんのゴミがあるのですか?
ももさん:
時期にもよりますが、小さなプラスチックの破片やペットボトルなど、大小さまざまなゴミが年じゅう打ち上げられます。でも、ゴミがいちばん集まるのは、台風明けやシケの後ですね。
ゴミの種類は、ペットボトルが多いのですが、今は何と言っても、マスクが増えています。6月のシケの後は大量のマスクが打ち上げられました。位置的に、鹿児島には朝鮮半島や中国大陸から流れたゴミが到着します。
「日本のゴミはハワイの海岸に届いているようですよ。海は世界で繋がっているので、お互い様という気持ちで接していきたいです」と海のアンバサダーとして、海の知識を伝えながら、みんなでゴミの回収に取り組んでいます。
── ゴミの回収活動はどのように広めていったのですか?
ももさん:
最初はひとりでゴミ拾いをしていたのですが、できることには限りがあります。持続可能な活動にしていかなければ、海は綺麗になりません。
そこで、多くの人を巻き込んで海のゴミ問題に取り組むことにしました。
地域の人が参加するようになったのは、鹿児島を訪れた修学旅行の生徒たちと人魚である私が一緒にビーチグリーン活動をしたことが契機です。私たちの姿を地域の方が見ていて、「自分たちもやらないかんね」と。
そこで、「人魚からのお願い‼︎」と銘打ってゴミ回収イベントを行うことに。するとゴミ拾いの日に30〜40人の方たちが集まってくれるようになりました。
地元の方をはじめ、SNSで活動を知った隣町の方も、子どもから高齢者まで、海を愛する多くの人が集まりました。