大人が抱えやすいモヤモヤについて、臨床心理士の八木経弥さんにお話を伺いました。今回は、マスクを外すことに抵抗を感じている女性の悩みにお答えします。
【Q】マスクを取ることをためらう今日この頃…
気温が上がり、熱中症予防の観点からも、一部マスク着用についての規制が弱まりました。特にこれからの季節は、屋外で距離が確保できる場合は、マスクをする必要はないとのこと。
でも2年半続いたマスク生活ですから、マスクを外すことにためらいを感じてしまう自分がいます。感染の心配もありますが、顔全体を人に見せることに対する抵抗があります。
特に、コロナ禍で出会ってマスク顔しか知らない人の前で外すとなるとためらいます。もともと顔に自信があるほうではありません。さらにコロナ太りで丸くなった顔や目立ち始めたほうれい線を隠せるので、私にとってマスクは便利なアイテムでした。どうすれば以前のように、マスクなしでも平気でいられる気持ちに戻れるでしょうか。
「恥ずかしい」は当然の気持ち
今、「顔パンツ」という言葉が話題になっていますよね。マスクを外すことに抵抗のある人たちが、マスクを「顔パンツ」と呼んでいるようです。
2年半も続くマスク生活。これまで「着けてください」と言われていたのに、いきなり「外してください」と言われても、確かに抵抗ありますよね。どんなときも着けているのが当たり前だったので、下着と似たような感覚になっているかと思います。「顔をさらすのが恥ずかしい」という気持ちになるのは、当然のことだと思います。
実は、コロナ禍以前から、マスクをいつも着用している方は一定数いました。表情が隠れるから、ノーメイクだからなど、「顔を隠す目的で」マスクを利用していた人は、以前からいたのです。
そう考えると、相談者さんが安心できるなら、無理にマスクは外さなくてもいいですし、外せないことを気にしなくてもいいのかなとは思います。ただ、熱中症にはくれぐれも気をつけてくださいね。