助け合いの精神も「睡眠は深刻な課題だった」

── なかなか周りに打診できないですが、どうしてできたんでしょう。

 

星さん:
福島での生まれ育った環境の影響は大きいですね。おじいちゃんが散歩で歩いていたら、誰かが「どうしたの、車で送っていくよ」と声をかけて散歩もできないような土地柄です。人を頼って良い、必ず人は助け合わないと生きていけないという環境で育ったから、助け合うのが当たり前なんですね。

自宅で作業する様子

── 助け合いの精神が根づいているんですね。そんななかで最も辛かったことはなんでしょう。

 

星さん:
寝られなかったことですね。睡眠が深刻な課題でした。子どもが泣いて起こされて、子どもが寝たら自分の仕事をするような形で、いつが業務時間という区切りはなかったですね。

 

でもしんどいときも子どもと遊んでいると忘れちゃうんですけどね。

サッカーチームや自治体と香りを研究

── 今はどのようなことに取り組まれているのでしょうか。

 

星さん:
ホテルに香りを導入しているほか、福島県いわき市と連携して、香りで市をブランディングする活動もしています。いわき市にはスパリゾートハワイアンズがあり、フラダンスを踊る市民が多いんですね。そのコンセプトで南国のフルーティーな香りをイメージして、「フラシティいわきの香りLino Lina」を作り、販売しています。

 

いわきFCというサッカーチームとも連携して、試合中に香りを嗅いだら疲労が改善するかなど香りの実験をさせてもらっています。