ママ同士の会話でときどき出てくる「仕事より育児の方がずっと大変だよね!」という話題。
また、夫婦で家事や育児の負担が偏っているとき、「俺は仕事しているんだから」という夫に妻が「育児のほうが100倍大変よ!」と思わず叫んでしまう…という話もよく聞きます。
反対に「仕事は最低な上司やとんでもない客ともうまくやっていかないといけない。かわいいわが子と向き合っていられる育児のほうが幸せだよ」という声もちらほら。
この件、実際に子育て中のママ・パパたちはどう感じているのでしょうか?
そもそも質が違って比較できないことは承知の上で、あえて比べるとしたら…と、匿名アンケートで聞いてみました。
「仕事のほうが育児より大変」と思う理由
0~12歳のお子さんを育てている男女各50人に対し「個人の感覚として仕事と育児はどちらが大変だと思いますか」と質問してみました。
すると、「仕事の方が大変」と答えた人は以下のような割合に。
- 男性…35%
- 女性…15%
男性の方が「仕事の方が大変」と回答した人が多い結果となりましたが、理由を聞いてみると、そこにはいろいろな背景が見えてきました。
専業主婦の妻と2歳・0歳のお子さんがいる会社員のWさんは理由をこう話します。
「育児が大変なのは見ていてもよくわかります。でも、パートや一般社員なら仕事の方がラクかもしれないけど、管理職になって責任や背負う数字が重くなったら本当に胃に穴があきそうな場面もしょっちゅう。今辞めたら家族の生活に困るので、必死にこらえて乗りきる毎日はかなり大変なんですよ」
フルタイムで働くママのYさんは、実際に育児をしてみてこう感じるといいます。
「育児は、母乳のみで育てたい、離乳食は手作り、毎朝かわいく髪を結んであげたい…など自分のこだわりを貫くと大変かもしれません。私ももっと手をかけてあげたい気持ちも正直ありますが、ある程度割り切れば負担を減らせて裁量がききます。でも、仕事は必ずこのレベルまでは結果を出さないといけないという線が決まっているので、より厳しさが必要だと思います」
「仕事の方が大変」と感じている人からは、責任や重圧が増すにつれ大変さも感じるようになり、さらにそれをパートナーにあまり理解してもらえないのが辛い…という声が目立ちました。
ただ「あえて比較すればですが」としたうえで、こんな風に話す人もいました。
「いま大きなプロジェクトを任されていて、成功させるために就業時間外も勉強を重ねています。プロジェクト本体だけでなく、社内のややこしい人間関係も調整しないといけないので気が抜けず、平日は帰宅するとぐったり、胃も痛いし、心なしか髪も薄くなったような…。なので仕事の方が大変だとは思うのですが、それとは別に、仕事に力を注げるように大事な子どもをしっかり育てくれている妻には頭が上がりません」(Uさん・会社員・1歳児のパパ)
また、少し大きいお子さんがいる人からはこんな考え方も。
「赤ちゃんから幼児のうちは肉体的にも時間的にも子どもにフルにリソースを注ぎますし、明らかに育児の方が大変です。でもその後は逆に子どもが家事を手伝ってくれたり、仕事のストレスを癒やしてくれたりと受け取るものが増えてきます。一方、仕事は多少は慣れることはあっても、基本的には緊張とストレスがつきもの。20年トータルで見たら、仕事の方がやっぱり大変かも」(Kさん・公務員・中3と小6のママ)